>03年07月19日




七輪釜ピザを焼く

 イタリアの観光番組とかみると、昼から飲んでるのかとも思えるくらい鼻の赤いおっさんが、長いしゃもじを使って石釜焼きのピザというのを焼いてるのが映ったりします。最近じゃ都内でも石釜焼きのピザ屋があるそうで、たいそうはやっているそうです。「石釜焼きピザ」、その情緒とノスタルジーあふれる名前は、ピザのデリバリーでは味わえないうまそーうな味をもんもんと想像してしまいます。

 とはいえ、六畳一間アパート住まいの自分が石釜をくむなんて、カタツムリにシステムキッチンをしょわせるようなもんですから、ここでは手軽に手に入る七輪と炭を使って石釜焼きピザならぬ七輪釜焼きピザに挑戦することにします。

 ずいぶんと前から、七輪陶芸をやったあと、残った七輪の熱量をどう使うか悩んでいたのですが、これがいけるなら結構楽しめるかも?なんてもくろみの中、早速スタート。総作業時間3時間半、経費不明。土曜の午後のヘボ調理。

 あ、こら、そこの通りすがりのモリキチさん、「オーブン使えばハエーじゃねーか」なんて、ロマンのないセリフを吐くのはやめてください。十二指腸が痛みますよ。

長編でかなり写真が多いです。

■目次

■材料・道具を用意しよう

直径20cmぐらいのピザを2枚作る分量でチャレンジしています。

北海道産小麦(ハルユタカ)120g
未精麦品

保管期間の過ぎた分析依頼品をかき集めたものです。北海道産のハルユタカです。ハルユタカは強力粉としてつかわれます。パンにすると、もっちりしてとてもおいしい品種です。ピザ生地としてはどうなのかわかりませんので、試してみたいと思います。なお、ココでは精麦機がないので、粒丸ごと粉砕し、全粒粉として使っています。この方が風味豊かで、なにより栄養的にも優れています。

普通の人は、お店から全粒粉か強力粉を使ってください。

黒糖(沖縄県産)17g
ミネラル的にリッチな黒糖を使ってみました。沖縄県産の黒糖です。黒糖はカリウムが豊富です。イーストが発酵するときに影響があるかもしれないとかなり不安でしたが、うまく使えるようです。白砂糖よりは甘みが少ないので多めに使います。今回は17g使ってみました。
オリーブオイル(イタリア産)7g

イタリア製オリーブオイルです。保管サンプルの中から発掘しました。オリーブオイルを多めに入れると、ピザ生地がカリッと仕上がるんだそうです。

ドライイースト(日清製粉製)1g

本当は酵母から生やしたかったんですが、まあ、この際妥協ということで。

「スーパーカメリヤ」という商品。どういう意味だろカメリヤって。小分けになってるタイプをサガしたのですが、徳用サイズ50g/238円という不条理な買い物をさせられてしまいました。予備発酵不要という便利もの。

食塩2g

フツーの塩です。

牛乳(森永)70ml

朝飯用の牛乳を使いました。かなり安いんですよねコレ。

ガラスの器

適当なボウルがなかったので、コレで代用しました。昔イベントで使ったものですねコレ。懐かしいな。

まな板(桐製)

生地をのばすのに使います。桐の合板でとても柔らかく、包丁の刃を痛めません。百瀬木材から800円で購入したもの。

包丁

本部からこっそり奪ってきた包丁です。(ごめんなさい)ケケ。

ブレンダー(アメリカ製)

ま、粉砕器です。コレで小麦を粉にします。

炭着火用コンロ

べつに家庭のコンロでかまいません。炭に火をつけるのはめんどくさいのでコレで一気に着火してしまいます。

七輪2個 (一個1200円ぐらい)

七輪陶芸で使っていたものです。下の七輪を燃焼室に、ひっくり返して乗せている七輪を釜に見立てて使います。七輪を二個買うのに抵抗を感じる人は、ウエの七輪を中華鍋やフライパンで代用してください。

魚焼き用金網 (100円ぐらい)

ピザを焼く網です。ちょうど七輪に収まる丸形。

炭(マングローブ炭と備長炭)3欠片

陶芸のように1200度とかまでの昇温は必要ないので、3欠片ぐらいあれば十分です。ここでは安いマングローブ炭(6kg/400円)で着火して、リッチに備長炭(3kg/1000円以上)で焼き上げています。マングローブ炭は火付きが良く、火力に長けますが、あまりもちません。一方備長炭は火付きが悪く、火力はマングロほど強くはないですが、とても長持ちです。ピザを焼くのにはどちらでも量の加減で使えると思います。

ドライヤー

七輪に火をおこすのに使います。うちわでもいいですけど、絶対ドライヤーのほうが楽です。甘く見ない方がよいですよ。



次のページ