第1報にあるように、日本国内で意図せずに遺伝子組換えワタを栽培してしまっているケースが存在することが確認されました。この状況の背景や関連する情報についての詳細は、第1報を読んでみてください。
遺伝子組換えワタの国内栽培は、カルタヘナ法への栽培申請がされていません。このため、生物多様性への影響評価が行われていない品種を不適切に栽培していることになってしまいます。また、これまでの調査で検出されてきたほとんどの例が、モンサント社が開発したMON531系統、MON1445系統のワタであることから、状況によっては特許に関連したトラブルが起きうるも考えられます。さらに、各地の多くの取り組みが、オーガニックコットンとして製品を販売していることから、こだわりをもって生産をしている製品へ経済的影響を与える可能性などが起こりえます。これは、いずれも重要な課題だと私たちは考えてます。
ここ数年広がっている、ワタ栽培に取り組む生産者やグループは、社会的意義や貢献意欲に溢れた方によるものが多くなっています。このような素晴らしい取り組みのなかで、この課題を、是非とも避けて欲しいと私たちは思っています。
第1報を公開した11月以降、私たちの施設に新たな関連情報や試料が届くようになりました。第2報は、そうして集められた試料についてまとめたものです。その結果、実態は広い地域に及ぶ可能性があるという、前回、見えてきた課題がより鮮明になるものでした。
表1に示すように、10検体中、2検体から遺伝子組換えを検出しました。
1996年の設立以来、私たちの調査活動は、募金で運営されています。消費者や農民の立場に立った活動を続けていくためにも、みなさんからの支援が欠かせません。
残留農薬調査をおこなうには、試薬や機器稼働のための資金が必要です。募金での支援もどうぞよろしくお願いいたします。
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