遺伝子組換え作物の栽培は、増加する傾向にあります。1996年に170万haであった栽培面積も2013年には1億7520万haに到達しました。これは世界の農地面積の約12%に相当します。日本では遺伝子組換え作物の商用栽培は、事実上、おこなわれていませんが、穀物自給率が3割を切る日本は、食品や家畜用飼料として、その供給を海外生産された遺伝子組換え作物に委ねています。
日本には遺伝子組換え作物を使用した食品には表示義務制度が設けられていますが、原材料に占める遺伝子組換え農作物の重量が5%未満なら「遺伝子組換え作物不使用」の表示をすることができます。輸入の原材料を使用する食品には、組み換え品種が含まれているかどうかをチェックすることは、消費者に正しい情報を伝える上で重要なことといえます。「このスナック菓子、遺伝子組換えトウモロコシが使われていないかしら?」、「私どもの商品に意図せぬ混入はないだろうか。」など、あなたが希望するさまざまな遺伝子組換え作物の受託検査や調査、相談に対応いたします。
遺伝子組み換え技術によって組み込まれた遺伝子が作り出す特殊なタンパク質を試験紙を用いて検出する簡易試験法です。ダイズ、トウモロコシ、ナタネなどについて対応しています(これ以外の品種については問い合わせください)。検査対象になるのは主に加工前の原材料が中心です。加工食品などは対応が難しいものがありますので、事前に問い合わせをいただければ、対応可否が検討できますのでお気軽にお問い合わせください。
[News]2017年10月3日、2016年からアメリカで種子の販売が始まり、2017年産の大豆から日本へも流通が始まるとみられているジカンバ耐性大豆の検出にも対応をはじめました。
迅速試験法のため報告は1~2日となります。報告書がお手元に届くまで2~3日。午前中に届けば夕方には速報をご連絡できます。分析費用は一般3,500円から。対象になる作物の種類によって費用が変わりますので、詳細はお問い合わせください。
分析項目名 | 農民連会員(税別) | 募金協力会員(税別) | 一般価格(税別) | |
遺伝子組換えトウモロコシ簡易検出試験 (Bt殺虫毒素系、グリホサート耐性、グルホシネート耐性) |
詳細 | 5,000 | 7,500 | 10,000 |
遺伝子組換え大豆簡易検出試験 (グリホサート耐性) |
詳細 | 3,500 | 5,250 | 7,000 |
遺伝子組換え大豆簡易検出試験 (ジカンバ耐性)[New] |
詳細 | 3,500 | 5,250 | 7,000 |
遺伝子組換えナタネ簡易検出試験 (グリホサート耐性、グルホシネート耐性) |
詳細 | 4,000 | 6,000 | 8,000 |
遺伝子組み換え技術によって導入された遺伝子をPCR法を用いて、直接検出する精密試験法です。導入遺伝子自体を対象にした試験法ですので、精度が高く、また高感度な検出がおこなえます。検査をしたい対象物にある程度のDNAが残っているレベルのものであれば、生鮮食品だけでなく、加工食品などでも検査(>>検査データ例)が可能です。
ご依頼いただく検体数にもよりますが、報告書がお手元に届くまで、通常は7~10日程度となります。分析費用は一般20,000円から。
現在、JAS法では「遺伝子組換え不使用」表記については、原材料に含まれる遺伝子組換え作物が5%以下であることと定めています。これを確認するためには、定量試験が必要ですが、残念ながら本試験は混入率を判定することができず、「遺伝子組換え作物混入の有無」とその「品種名」の確認までとなります。遺伝子組換え作物の混入率を判定するための機器導入募金活動を現在行っています。お力添えをよろしくお願いします。
工場敷地内、原材料や製品の運搬路などを中心に、遺伝子組換え作物がこぼれ落ち自生、群落などを形成していないかを確認するための調査をお引き受けします。こぼれ落ちによる自生を確認することで、運搬時の管理体制の改善や履歴、地域環境の汚染対策として利用することができます。
近年、穀物や油脂材料の輸入、陸揚げが行われている港で遺伝子組換え作物の自生が起きていることが確認されています。2005年から遺伝子組換えナタネの自生調査を行っており、蓄積したノウハウなどを生かした調査を行うことが可能です。遺伝子組換え作物を原材料として使用する製造業者や生物多様性などの視点でデータを収集したい自治体の方、個人の方からの調査にも対応いたします。調査受託費用は、調査計画、調査規模にあわせてご相談を承ります。非営利や研究目的での調査をおこなうの場合の受託費用は、別途その旨をお話ください。
分析項目名 | 詳細 | 料金(税別) |
遺伝子組換え作物の自生調査 (トウモロコシ、大豆、ナタネ、パパイヤ) |
詳細 | 調査範囲によって異なりますので、お問い合わせください。非営利、研究目的の場合はその旨をお話しください。 |
「遺伝子組換え作物は使用していません」などの表示は、原材料の全重量の5%以上、遺伝子組換えの原材料が含まれていなければ、表示することが可能です。また原材料の4位以下に含まれている場合は表記の必要はありません。
市販される食品について、遺伝子組換え作物の使用状況がどのようなものか、調査をお引き受けします。遺伝子組換え作物を原材料として使用する製造業者や生物多様性などの視点でデータを収集したい自治体の方、個人の方からの調査にも対応いたします。調査受託費用は、調査計画、調査規模にあわせてご相談を承ります。非営利や研究目的での調査をおこなうの場合の受託費用は、別途その旨をお話ください。
分析項目名 | 詳細 | 料金(税別) |
菓子や加工食品に含まれる遺伝子組換え作物の検出調査 | 詳細 | 調査内容によって異なりますので、お問い合わせください。非営利、研究目的の場合はその旨をお話しください。 |
簡易試験、PCR確認試験トウモロコシや大豆などの穀類の場合、検査に必要なサンプル量は、原則1kg必要となります。ただし、試験操作の条件に限って言えば必要なサンプル量は、目安20g程度あれば対応ができます。
スナック菓子やお豆腐などの場合は、条件によって変わってきますので、事前にお問い合わせください。
ナタネやトウモロコシの苗などの植物体は、葉っぱ一枚程度で対応ができます。
サンプル量を確保するのが難しい場合は、ご相談ください。限られた試料量で、結果を得るための対応を一緒に考えさせていただきます。
遺伝配列情報などが公開されている品種であれば、検出プライマーなどを設計し、未承認品種の検出にある程度までは対応が可能な場合があります。
いまのところ、私たちの施設には、定量的PCRをおこなう設備がありません。残念ながら遺伝子組換え作物の混入率の判定まではできません。2015年12月より定量的PCR試験が行えるよう設備強化を目指した募金活動を開始しました。支援をお願いいたします。
遺伝子組換え作物簡易試験の場合、2~3営業日程度となります。PCR精密試験法(定性法)の場合、検体数にもよりますが7~10日営業日程度とお考えください。
営利目的で、特にお急ぎの場合は、特急検査コース(別料金、おおむね30,000~35,000円/検体)がありますので、ご相談ください。非営利の個人や団体で,緊急の検査がどうしてもいま必要,という場合は,ご事情に合わせた検査を実施しますので,お気軽に問い合わせください.
まず、03-5926-5131までお電話ください。打ち合わせなしで、試料を送られた場合は、混み合っているなどの理由で検査ができないことがあります。受け入れ打ち合わせ後、分析依頼書(リンク)に必要事項を書いて頂き、FAX(03-3959-5660)にてご送付ください。資料送付の際は、その分析依頼書を同封して送ってください。