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はじめに

目白通りで自生するとうもろこし

 遺伝子組換え作物の自生は、日本では、遺伝子組換えナタネがよく知られています。この問題については、私たちのセンターや市民グループ、環境省、農林水産省でも、長く調査活動に取り組んできました(遺伝子組換えナタネ調査隊)。

 遺伝子組換え作物の自生は、ナタネ以外の植物でも確認されており、ワタやとうもろこし、大豆などがあげられます。いずれも、陸揚げや運送が行われている場所やそれを運搬するルート上で、自生が起きることが報告されています。

 2017年7月、練馬区の目白通りでとうもろこしが自生しているのを発見しました。葉などの外観的特徴からはスイートコーンである可能性が考えられましたが、目白通りのこの場所は、海上輸送などに用いられる40ftのドライコンテナを積んだ車両など、海外との運送に関連しているとみられる車両が通行しています(地図)。このような背景を考慮すると、積荷や動物用飼料を運搬する車両からデントコーンが、こぼれ落ちて自生しているという、可能性も否定できないと考えました。

 そこで、この個体の葉の一部を持ち帰り、PCR法を用いた遺伝子組換え検出検査を実施してみました。その結果についてまとめたショートレポートを作成しました。

分析方法などについて

lcmsms

結果

表1に示すように、組換え遺伝子は検出されませんでした。

表1 遺伝子組換えとうもろこし検出試験の結果
ID
 
サンプル名
採取場所
検査結果
1 C콘칲表

とうもろこし
(葉)

目白通り都道8号線の東京都練馬区中村北1丁目付近

検出せず

考察と補足

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関連リンク

遺伝子組換えナタネ調査隊

トウモロコシを使ったスナック菓子などの遺伝子組換え品種検出調査2015(2015/04/28)

「遺伝子組換え大豆不使用」表示のある大豆製品分析結果(2004/07/14)

トウモロコシを使ったスナック菓子の分析結果(1999/11/08)

独立行政法人農畜産業振興機構:トウモロコシの種類、製品の特性と用途

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