市民参加型 環境調査・参加者募集

ご家庭のハウスダストで、暮らしの中の化学物質を調べてみませんか?

私たちは日々、さまざまな化学物質を住まいの中で使いながら、快適で便利な暮らしを営んでいます。殺虫剤もその一つで、ハエやゴキブリなどの生活害虫の駆除だけでなく、大切な住まいを守るための床下防除にも使われてきました。今回の調査では、そうした身近な化学物質のうち、ネオニコチノイド系農薬をふくむ240種類程度の農薬とPFASピーファス(有機フッ素化合物)7成分について、ハウスダストにどのくらい含まれているかを調査します。大事な住まいから何かが見つかるかもしれない、そんな不安な気持ちになることもあるかもしれませんが、参加者お一人おひとりの匿名性はしっかり守られますので、安心してご参加いただければと思います。利便性の向こう側で見えにくくなっているその存在を可視化し、暮らしの身近にある化学物質のことを考える、みんなでのアクションのきっかけにできればと考えています。

化学物質の構造式とほこりのイラスト
ネオニコチノイド系農薬

暮らしの中の殺虫剤・防蟻処理と農薬

かつては有機リン系殺虫剤が主流でしたが、ヒトへの影響の強さから規制が進み、近年は、これに代わるものとしてネオニコチノイド系農薬が広く使われるようになりました。浸透性・残効性に優れ、揮散性やにおいが少ないという特長から、住宅内の害虫駆除だけでなく、床下の防蟻処理にも用いられています。色がついているわけではないため目には見えず、その存在を実感しながら暮らしている人は少ないのではないでしょうか。実際、私たちがプレ調査として行った7軒のお宅全てのほこりから、複数の農薬が検出されました。

今回の調査では、ネオニコチノイド系農薬をはじめとした240種類程度の農薬について検出を行います。

ネオニコのプレ調査データはこちら →
PFASピーファス(有機フッ素化合物)

「分解されにくい化学物質」PFAS

化学物質は、農薬だけではありません。PFAS(有機フッ素化合物)は、撥水性や耐熱性といった機能から、身の回りの製品に広く使われてきましたが、自然界でほとんど分解されないことから「永遠の化学物質」とも呼ばれています。これまでの小規模な調査でも、住まいのほこりから特定の成分が高い濃度で見つかる傾向がありました。農薬の成分濃度との関連はまだよくわかっていないため、室内ほこりという一つの試料を通して、汚染を多面的に捉えてみたいと考えています。

今回の調査では、規制対象のPFOA・PFOSを含むPFAS7成分について検出を行います。

PFASのプレ調査データはこちら →
調査の流れ

掃除機のダストパックを送るだけです。

特別な採取器具は使いません。普段通りに掃除をして、10日間で集まったホコリを送っていただきます。

洗濯機のようなダストパックのアイコンから封筒、ポストへ矢印が続き「簡単」と書かれたイラスト
採取前日

リセットする

まず居住スペース全体に一度掃除機をかけます。かけ終わったら、ダストパック式は新しいパックに交換、サイクロン式などは集塵ボックスの中身を捨ててリセットします。

採取 1〜9日目

同じ掃除機で普段通り掃除

前日にリセットしたのと同じ掃除機で、住居全体を普段通りに掃除してください。掃除の回数や頻度は自由です。集めたホコリは捨てずに、10日目までそのまま掃除機の中に残しておきます。

採取10日目

最後の掃除機がけと採取

最後にもう一度居住スペース全体に掃除機をかけます。ダストパック式はパックごと、サイクロン式などは集塵ボックスのホコリ全体を、キット付属の試料採取用のチャック付きポリ袋(採取袋)に入れます。採取期間を記入してください。

採取後

返送

採取キット付属の返送用封筒にほこりを採取した採取袋を入れて、農民連食品分析センターまで返送してください。封筒に入りきらないなどの理由で他の方法で返送される場合の送料は参加者様のご負担といたします。

 送付先:

  〒173-0025

  東京都板橋区熊野町47-11 社医研センター2F

  一般社団法人農民連食品分析センター

  ハウスダスト調査プロジェクト 係

後日

分析・結果報告

前処理から分析、解析まで運営チームが自前で実施します。完了後、あらためて「あなたのID」とID付き全体結果報告書をメールでお送りいたします。

ご注意:採取期間中、掃除機をかける床には、ほうき・モップ・不織布ワイパー・粘着ローラー(コロコロ)など、掃除機以外の清掃用具は使用しないでください。10日間のハウスダストを、1台の掃除機にまとめて集めていただく必要があるためです。また、サイクロン式など集塵ボックスからほこりを採取袋に移す際は、ほこりを吸い込まないよう、マスクの着用をおすすめします。

ご家庭により採取期間中のハウスダストの量は異なりますが、量が少ない場合も前処理・分析は行えます。

参加枠を選ぶ

どちらの枠で参加しますか?

試料は共通なので、ほこりの採取は1回だけでOK。どちらの枠も、ネオニコチノイド系農薬をはじめとした240種類程度の農薬分析が含まれます。「PFASピーファスも調べたいか」で、2つの参加枠からお選びいただけます。

ダストパックから採取したほこり試料
枠①:セット枠
枠②:無料選定枠 農薬分析
PFASピーファス分析

同じ試料を、選んだ枠に応じてそれぞれの分析に使用します

枠①:セット枠 - 「ネオニコPFAS調査プロジェクト」

農薬分析 + PFASピーファス 分析

2つの分析を、1回のほこり試料採取でまとめて実施します。

¥19,800/ 1家庭(税込) 上限なし・全員参加
  • 農薬※1とPFAS※2を同時に分析
  • 農薬の分析は公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(abt)の研究助成により実施します
  • PFASの分析は助成を受けていない自主研究として実施します
  • お申込み後、選定なしで参加が確定します(募集締切:2026年9月25日、10月1日〜10月13日にメールでご連絡のうえキットを発送します)
  • 結果は農薬・PFASそれぞれご報告します

※1 ネオニコチノイド系農薬を含む240種類程度の農薬 ※2 有機フッ素化合物7成分(PFOA・PFOSなど)

ご入金の確認後に分析を開始します。ご入金が確認できるまで、分析の実施および結果のご案内はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。

内容をご確認・ご了承の上でお申込みください。

枠①:セット枠 に申し込む 募集期間:2026年8月26日〜9月25日
枠②:無料選定枠 - 「ネオニコ調査プロジェクト」

農薬分析のみ

農薬分析のみを、無料でご参加いただける枠です。

¥0/ 1家庭 上限40〜45名程度・地域選定制
  • 分析の対象は農薬※1のみ
  • 公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(abt)の研究助成により実施します
  • 都道府県・居住エリアの偏りが少なくなるよう選定(抽選ではありません)
  • 同一・近隣地域での応募が多数の場合は、その中で抽選となります
  • お申込み後、運営チームが参加者の選定・抽選を行い、10月1日〜10月13日にメールで参加の可否をご連絡のうえ、参加者にはキットを発送します
  • 結果は農薬のみご報告します
  • 採取キットは枠①と同一です

※1 ネオニコチノイド系農薬を含む240種類程度の農薬

内容をご確認・ご了承の上でお申込みください。

枠②:無料選定枠 に申し込む 募集期間:2026年8月26日〜9月25日

枠②で選定されなかった場合、今回は参加を見送っていただきます(他の枠への自動切り替えはありません)。

お申込み前に

募集要項(抜粋)

詳しい参加条件は、下記の全文をご確認のうえお申込みください。

1

対象:持ち家・借家・賃貸など住宅形態は問いません(店舗併用住宅は居住部分のみ対象)

2

応募条件:調査期間中(〜2027年3月ごろ)メールでのやり取りに対応いただける方限定

3

募集期間:2026年8月26日〜9月25日

4

参加決定のご連絡:10月1日〜10月13日ごろにメールでご連絡(枠②は不参加の場合もご連絡)。参加が決定した方には「あなたのID」とキットを発送

5

助成:公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(abt)の研究助成を受けて実施

安心してご参加いただくために

知っておいていただきたいこと

助成金と自主研究の違い

農薬分析は公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(abt)の研究助成を受けて実施します。PFAS分析は助成を受けていない自主研究のため、セット枠は参加費のみで運営しています。

採取キットは全枠共通

ジップ袋・返送用封筒・手順書(A4 1枚)は、どちらの枠でも同じものをお送りいたします。ご家庭による採取量の差は前処理の工程で吸収できます。

分析は全て自前で実施

前処理から分析、結果の解析まで、外部のラボに委託せず運営チームが一貫して行います。

有料枠はご入金確認後に着手

セット枠(有料)にお申込みの方は、ご入金の確認後に分析を開始します。ご入金が確認できるまで、分析の実施および結果のご案内はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。

結果は「あなたのID」で確認

お申込み後の自動返信メールでは「申込番号」をお伝えいたします。参加が決定した方には、キットとあわせて「あなたのID」をお伝えいたします。全ての分析が完了したら、ID付きの参加者全体の結果リストとあらためて「あなたのID」をメールでお送りいたしますので、リストの中からご自身の結果をご確認いただく形式です。枠①:セット枠 の方には農薬とPFASの結果、枠②:無料選定枠 の方には農薬の結果のみが届きます。

本調査の目的は身近な化学物質の可視化であり、個別の健康影響や住環境の危険度を診断・評価するものではありません。あらかじめご了承ください。

調査まとめと報告会も実施

個別の結果に加えて、調査全体を分析したまとめレポートも全参加者にお送りいたします。また、調査報告会をオンライン、または会場参加もできるハイブリッド形式で開催予定です。

調査についてもっと詳しく

対象成分とプレ調査の結果

本調査で対象とする成分の範囲と、試験法開発のために事前に行ったプレ調査の結果です。

ネオニコチノイド系農薬 対象成分とプレ調査結果

日本農薬工業会の作用機構分類にあるネオニコチノイド系農薬7成分、その代替成分7成分、代謝物類などをはじめ、殺虫剤・殺菌剤・除草剤など240種類程度の農薬について検出を行います(サンプルの状況により前後する場合があります)。試験法は、農薬の抽出・精製処理を行った後、高速液体クロマトグラフタンデム質量分析計(LC-MS/MS)を用いて検出します。

表:プレ調査(2026)/7軒中3軒の検出結果例 緑太字はネオニコチノイド系農薬

試料名成分名結果(ppm)
Aさん宅アゾキシストロビン0.0037
ジノテフラン0.0344
シプロコナゾール0.0043
チアベンダゾール0.0149
テブコナゾール0.0645
フェノブカルブ0.028
Bさん宅アゾキシストロビン0.0098
ジウロン0.0039
ジエトフェンカルブ0.0163
ジフルベンズロン0.0035
チアベンダゾール0.2205
テブコナゾール0.0052
ピラクロストロビン0.023
Cさん宅クレソキシムメチル0.0105
ジノテフラン0.0055
チアベンダゾール0.0057
テブコナゾール0.1937
フェノブカルブ0.0151
フルトラニル0.0082

協力いただいた全てのお宅から、複数の農薬が検出されました。家庭内での害虫駆除に使用したもの、床下防除に由来する可能性のある成分、近隣の農作業などの影響を受けていると考えられるものが認められています。

PFASピーファス(有機フッ素化合物) 対象成分とプレ調査結果

米国科学・工学・医学アカデミーが「血液中の濃度(血清中濃度)が20ng/mLを超えると健康影響のリスクが高まる」としたPFAS7成分(PFOA、PFNA、PFDeA、PFUnDeA、PFHxS、PFOS、N-MeFOSAA)を対象に検出を行います。農薬分析と同じく、前処理から分析、結果の解析まで運営チームが自前で実施します。

プレ調査では、協力いただいた全てのご家庭のほこりから、規制のあるPFOA・PFOSが検出されました。農薬に比べて公開している事前データはまだ少ないですが、本調査を通じてより詳しいデータの蓄積を目指しています。

表:プレ調査(2025) 室内ほこりのPFAS調査結果

ID PFOA 総PFOS 総PFHxS PFNA PFDeA PFUnDeA N-MeFOSAA
ID001さん宅181.2N.D.7.75.42.7N.D.
ID002さん宅166.4痕跡3.952.3痕跡
ID003さん宅165.9痕跡2.85.11.5N.D.
ID004さん宅4.22.4N.D.1.84.2痕跡N.D.
ID005さん宅138.7痕跡4202.790N.D.
ID006さん宅1.2痕跡N.D.痕跡痕跡痕跡N.D.
H宅2.9痕跡N.D.181.47.2N.D.
ID101さん宅3.1N.D.N.D.6.61.71.8N.D.
ID102さん宅7.7N.D.N.D.130N.D.35N.D.
ID103さん宅27401.5812.930痕跡
ID104さん宅痕跡1.3N.D.4.6痕跡1.4N.D.
ID106さん宅2.41.5N.D.9.4痕跡2.2N.D.
ID107さん宅1.810N.D.7.1痕跡1.9N.D.
ID108さん宅1.92.8N.D.31痕跡N.D.
ID109さん宅7.13.3N.D.3.41.51.5N.D.
ID110さん宅3.33.1N.D.1.61.6痕跡N.D.
ID111さん宅113.6N.D.4.28.62.1N.D.

定量下限は、1.0 ng/gです。サンプル重量が少ないサンプルでは変動しているものがあります。

主催団体について

一般社団法人 農民連食品分析センター

1996年に、多くの農業者や消費者の募金により設立された、世界的にも珍しい分析施設です。募金による設立のため、企業や行政などの影響を受けることなく、独立した立場で活動を行っています。

設立以来、私たちの調査活動は募金で運営されています。消費者や農民の立場に立った活動を続けていくためにも、みなさんからの支援が欠かせません。分析センターを支援していただく「分析サポーター会員」を募集しています(年会費一口5,000円〜)。