農産食品の
2025.6.3公開

はじめに

 泡消化剤やフライパンの撥水用途などで広く利用されてきたPFASピーファス (Per- and Polyfluoroalkyl Substances/有機フッ素化合物)が、環境中に放出され汚染を引き起こしていることが明らかになっています。

 近年、環境中に放出されたPFASが河川水、地下水、土壌や肥料などに含まれ、これらを利用して生産をする農産物からもPFASが検出されることが報告されています。
 生産者と消費者の立場で検査を提供してきた農民連食品分析センターでは、PFASによる農産食品の潜在的な課題に積極的に対応するため、新たに農産食品のPFAS検査コースを開設しました。流通予定の生産物の状況把握だけでなく、地域の調査、研究など様々な場面で柔軟に検査対応ができるようにしています。

 なお、非営利であり、市民運動、研究、教育などの立場で、調査研究が目的の利用では、特別価格での対応が可能な場合があります。調査目的などを記入した適用要請書 document_iconを記入の上、ご相談ください。

検査費用について(いずれも円/1検体、税別価格です)

検査コース
PFAS土壌検査コース

PFAS 7成分一斉分析

PFOA
PFOS
PFHxS
PFNA
N-MeFOSAA
PFDA
PFUnDA

米CDC,米ATSDR評価対象対応コース:健康影響の恐れがあるとして全米アカデミーズが血中濃度の指標値を設定した項目。米国疾病管理予防センター(CDC)と有毒物質疾病登録庁(ATSDR)による暴露評価対象成分に相当。

米国科学・工学・医学アカデミーは、米国ATSDR及び米国国立環境衛生科学研究所から依頼を受け、PFAS暴露を受けた患者の検査及び治療に関する助言のための臨時委員会を立ち上げた。特に、2019年にATSDRが発出した「PFASに関する臨床医のためのガイダンスと科学的概要」の改訂も念頭に、暴露を受けた患者への里長方針立案に関する原則とその説明に関する助言依頼を受け、「PFAS暴露、検査、臨床経過観察に関するガイダンス」を2022年に発出している。

一般価格 55,000円

募金会員 45,000円(?)

農民連会員 40,000円(?)

PFAS 3成分一斉分析

PFOA PFOS PFHxS

POPs条約規制、水道法要検討項目対応コース:環境省、厚生労働省によって暫定目標値(PFOA, PFOSの合算で50 ng/L)が定められている成分に加え、ストックホルム条約(POPs条約)で規制対象成分とされているもの。PFHxSは、厚生労働省の水道法要検討項目としてリストされている。

一般価格 50,000円

募金会員 40,000円(?)

農民連会員 35,000円(?)

PFAS 2成分一斉分析

PFOA PFOS

日本の暫定目標値設定成分対応コース:環境省、厚生労働省によって暫定目標値(PFOA, PFOSの合算で50 ng/L)が定められている成分。

一般価格 40,000円

募金会員 35,000円(?)

農民連会員 32,000円(?)

その他のPFAS関連分析

別途、お問い合わせください。
 非営利の市民団体、教育機関、研究機関の場合、その目的によっては、特別な価格での試験対応をおこなうことがあります。私どもの施設は、限られた資金で運営されているため、すべてのご相談についてご対応することは難しいですが、まずは計画している調査プロジェクトの目的や規模、予算などをお知らせ下さい(>>適用要請書regst_document_icon)。

 *検査費用の払込手数料はご負担ください。私たちの施設は、募金により設立されています。活動の趣旨をご理解のうえ、ご利用と応援をお願いいたします。

分析対象試料:農産食品

お野菜のアイコン 農産食品のPFAS検査コースの分析対象は、野菜などです。葉菜、根菜、米、いも類、うり類などをはじめとする農産食品に対応します。

 なお、PFASによる汚染などがあり、高濃度での検出が予想されるような試料の場合は、事前にお知らせ下さい。

検査法について

定量下限 試料について精製処理をおこなった後、高速液体クロマトグラフタンデム質量分析計(LC-MS/MS)を用い、対象成分の定性、定量を行います。測定対象成分の定量下限値は、PFOA, PFOS, PFHxS, N-MeFOSAA, PFDA, PFUnDAで100 ng/Lとなります。PFNAについては100 ng/Lとなります。

納期について

 通常納期は、10〜18営業日となります。

 なお、ご依頼のサンプル数または分析受託状況によってお時間をいただく場合がございます。お手数ですが、詳しい納期やお急ぎの場合については、お問い合わせください。

試料の採取量と送付方法について

検査サンプルの採取方法:
 試料は、200g以上をご用意ください。採取した試料は、汚染のないきれいな袋にいれてお送りください。袋の用意が難しい場合は、分析センターからお送りすることも可能です(有償)。その際は、ご連絡ください。

試料送付方法:下記の住所宛に宅配便にてお送りください。傷みやすい試料の場合は、クール便を利用しての発送をお願い致します。

〒173-0025 東京都板橋区熊野町47ー11
一般社団法人 農民連食品分析センター
電話 03-5926-5131 FAX 03-3959-5660

調査・研究などで利用したい場合

 非営利の市民団体、教育機関、研究機関の場合、その目的によっては、特別な価格での試験対応をおこなうことがあります。私どもの施設は、限られた資金で運営されているため、すべてのご相談についてご対応することは難しいですが、まずは計画している調査プロジェクトの目的や規模、予算などをお知らせ下さい(>>適用要請書regst_document_icon)。

検査のご依頼について(分析依頼書の作成)

 03-5926-5131までお電話ください。打ち合わせなしで、試料を送られた場合は、検査ができないことがあります。お打ち合わせ後、PFAS用分析依頼書(PDF版 / Word版)に必要事項を書き、メールまたはFAX(03-3959-5660)にてご送付ください。サンプル発送の際は、忘れずに分析依頼書を同封してください。

農民連食品分析センターについて

分析サポーター会員登録 農民連食品分析センターは、1996年に多くの農業者や消費者の募金により設立された背景を持つ世界的にも珍しい分析施設です。募金による設立のため、企業や行政などの影響を受けることなく、独立した立場で活動を行っています。

 1996年の設立以来、私たちの調査活動は、募金で運営されています。正直なところ、私たちの活動に必要な財政は厳しいところにあります。消費者や農民の立場に立った活動を続けていくためにも、みなさんからの支援が欠かせません。

 分析センターを支援していただく会員「分析サポーター会員」の募集をしています。年会費一口5,000円以上で、サポーター会員になることが出来ます。私たちの活動を支えてください。よろしくお願い致します。

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