港湾地域周辺に自生する遺伝子組換えナタネの調査結果(2005)

>05/06/06更新

遺伝子組換えナタネ生息調査2006始まりました
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はじめに

  • 2005年3月12日から5月4日までの期間、茨城県鹿島港、千葉県千葉港、愛知県名古屋港、三重県四日市港、兵庫県神戸港小野浜の5地点の道路脇などに生えていいるナタネや西洋カラシナについて、遺伝子組換えナタネの調査をおこないました。
  • 2003年頃から輸入ナタネの陸揚げ実績のある港湾地域において、空き地や道路脇などに遺伝子組み換えナタネが自生しているというデータが、市民グループの献身的な活動をはじめ行政からも報告されています。
  • 遺伝子組換えナタネにはいくつかのタイプがあります。その多くは除草剤に耐性を持つナタネで、除草剤を散布しても枯れにくよう耐性遺伝子を組み込んであります。このほかにラウリル酸生産向上タイプなどがあります。
    • Monsanto社の販売する除草剤Roundup Ready(R)(成分名:Glyphosate/グリホサート)に耐性を持つRoundup Ready(R) Canolaタイプ
    • Bayer社の販売する除草剤バスタ(R)(成分名:Glufosinate/グルホシネート)耐性をもつLiberty Link(TM) Independenceタイプの数種
    • Bayer社の販売する除草剤Buctril(R)(成分名:Bromoxinil/ブロモキシニル)に耐性を持つWester-Oxy-235タイプ

  • 除草剤耐性ナタネには、種子形成のコントロールや収量を改良する目的で、花粉を作らせない(自家受粉で種ができない)「雄性不稔遺伝子」を組み込まれているタイプ、雄性不稔遺伝子を持つ固体をふたたび稔性回復させる「稔性回復遺伝子」を組み込まれているタイプ、「雄性不稔遺伝子」および「稔性回復遺伝子」を両方持つタイプがあります。
  • 現在、日本で食品衛生法に基づく食品としての安全性に関する審査が終了している品種は以下の15品種です。(2005年5月現在:参考URL農林水産省遺伝子組換え植物の安全性確認状況)
    • RT73(GT73), グリホサート耐性分解
    • HCN92, グルホシネート耐性
    • HCN10, グルホシネート耐性
    • PGS1, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • PHY14, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • PHY35, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • T45, グルホシネート耐性
    • PGS2, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • PHY36, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • PHY23, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • Westar-Oxy-235, ブロモキシニル耐性
    • MS8xRF3, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • MS8, グルホシネート耐性, 雄性不稔
    • RF3, グルホシネート耐性, 稔性回復
    • RT200(GT200), グリホサート耐性分解

遺伝子組換えナタネの調査および分析法について

  • 2005年3月12日から5月4日までの期間、茨城県鹿島港(2005.3.12)、千葉県千葉港(2005.4.17および2005.4.24)、愛知県名古屋港(2005.5.3)、三重県四日市港(2005.5.4)、兵庫県神戸港小野浜(2005.5.4)の5地点、6回から道路脇のナタネや西洋カラシナなどBrassica属と判断できる植物をサンプリングしました。
  • 採取地点の地図は以下の通りです。
  • 神戸港ではナタネや西洋カラシナなどBrassica属と判断できる植物を発見することができず、サンプルを得ることができませんでした。

  • 試験対象としたサンプル数は148サンプルになります。
  • 分析方法はPCR法とイムノクロマトキット(ラテラルフロー法)による簡易試験(NEOGEN社製アグロスクリーン(R)CP4ストリップテスト(大豆コーン用)によるグリホサート耐性発現タンパクCP4EPSPS、SDI製TraitコーンバルクテストLLによるグリホシネート耐性発現タンパクBar(Pat))によりおこないました。
  • PCR法ではグリホサート耐性タンパク発現遺伝子CP4EPSPS、ブロモキシニル耐性タンパク発現遺伝子Oxy、グルホシネート耐性タンパク発現遺伝子bar、およびそれぞれのSpecific遺伝子の増幅の有無を確認しました。またいくつかのサンプルについては、雄性不稔遺伝子および稔性回復遺伝子の増幅の有無を確認しました。
  • イムノクロマトキットによる検査方法は別ページ記載の方法に準拠しておこないました。
  • PCR法による検査方法はJAS遺伝子組換え食品検査マニュアルに準拠するよう設計しておこないました。

分析結果

  • 試験サンプル148検体のうち62検体にて組換え遺伝子が検出されました。
  • グリホサート耐性遺伝子を持つタイプが47検体、グルホシネート耐性遺伝子を持つタイプが15検体、オキシニル耐性を持つタイプは検出されませんでした。
  • グルホシネート耐性遺伝子を持つナタネのうち、雄性不稔遺伝子を持つタイプが1個体、稔性回復遺伝子を持つタイプが8個体、雄性不稔および稔性回復遺伝子をもつタイプが5個体検出されました。(雄性不稔遺伝子のみを持つタイプはMS8、稔性回復遺伝子のみを持つタイプはRF3であると考えられます。)
    港湾名
    ID
    サンプル名
    結果
    メモ
    鹿島港 1 鹿島港1 検出せず 住友金属西門前1
    2 鹿島港2 検出せず 住友金属西門前2
    3 鹿島港3 検出せず 住友金属西門前3
    4 鹿島港4 検出せず 住友金属正門前1
    5 鹿島港5 検出せず 住友金属正門前2
    6 鹿島港6 検出せず 住友金属正門前3
    7 鹿島港7 検出せず 住友金属正門前4
    8 鹿島港8 検出せず 港公園展望塔への道1
    9 鹿島港9 検出せず 港公園展望塔への道2
    10 鹿島港10 検出せず 港公園展望塔への道3
    11 鹿島港11 検出せず 港公園展望塔への道4
    12 鹿島港12 検出せず 港公園展望塔への道5
    13 鹿島港13 検出せず 港公園展望塔への道6
    14 鹿島港14 検出せず 港公園展望塔への道7
    15 鹿島港15 検出せず 港公園展望塔への道8
    16 鹿島港16 検出せず 港公園展望塔への道9
    17 鹿島港17 検出せず 港公園展望塔への道10
    18 鹿島港18 検出せず 港公園展望塔への道11
    19 鹿島港19 検出せず 港公園展望塔への道12
    20 鹿島港20 検出せず 港公園展望塔への道13
    21 鹿島港21 検出せず 千葉港運倉庫(株)鹿島
    千葉港2nd 22 千葉みなと1 検出せず シーガル広場手前1
    23 千葉みなと2 グリホサート耐性 シーガル広場手前2
    24 千葉みなと3 グリホサート耐性 シーガル広場手前3
    25 千葉みなと4 グルホシネート耐性 シーガル広場手前4 (稔性回復遺伝子検出)
    26 千葉みなと5 グリホサート耐性 シーガル広場手前5
    27 千葉みなと6 検出せず シーガル広場手前6
    28 千葉みなと7 グルホシネート耐性 シーガル広場手前7 (稔性回復遺伝子検出)
    29 千葉みなと8 検出せず シーガル広場手前8
    30 千葉みなと9 グリホサート耐性 シーガル広場手前9
    31 千葉みなと10 グリホサート耐性 シーガル広場手前10
    32 千葉みなと11 検出せず シーガル広場手前11
    33 千葉みなと12 グルホシネート耐性 シーガル広場手前12 (雄性不稔遺伝子検出)
    34 千葉みなと13 検出せず シーガル広場手前13
    35 千葉みなと14 グリホサート耐性 シーガル広場手前14
    36 千葉みなと15 検出せず シーガル広場手前15
    37 千葉みなと16 グリホサート耐性 シーガル広場手前16
    38 千葉みなと17 グリホサート耐性 シーガル広場手前17
    39 千葉みなと18 グルホシネート耐性 シーガル広場手前18 (雄性不稔、稔性回復検出)
    40 千葉みなと19 グリホサート耐性 シーガル広場手前19
    41 千葉みなと20 グリホサート耐性 シーガル広場手前20
    42 千葉みなと21 検出せず シーガル広場手前21
    43 千葉みなと22 グリホサート耐性 シーガル広場手前22
    44 千葉みなと23 グリホサート耐性 シーガル広場手前23
    45 千葉みなと24 グリホサート耐性 シーガル広場手前24
    46 千葉みなと25 グリホサート耐性 シーガル広場手前25
    47 千葉みなと26 検出せず シーガル広場手前26
    48 千葉みなと27 検出せず シーガル広場手前27
    49 千葉みなと28 グルホシネート耐性 シーガル広場手前28 (雄性不稔、稔性回復検出)
    50 千葉みなと29 グルホシネート耐性 シーガル広場手前29 (雄性不稔、稔性回復検出)
    51 千葉みなと30 グリホサート耐性 シーガル広場手前30
    52 千葉みなと31 検出せず シーガル広場手前31
    53 千葉みなと32 グリホサート耐性 シーガル広場手前32
    54 千葉みなと33 グルホシネート耐性 シーガル広場手前33 (稔性回復遺伝子検出)
    55 千葉みなと34 検出せず シーガル広場手前34
    56 千葉みなと35 グリホサート耐性 シーガル広場手前35
    57 千葉みなと36 グリホサート耐性 シーガル広場手前36
    58 千葉みなと37 グリホサート耐性 シーガル広場手前37
    59 千葉みなと38 グルホシネート耐性 シーガル広場手前38 (稔性回復遺伝子検出)
    60 千葉みなと39 グリホサート耐性 シーガル広場手前39
    61 千葉みなと40 検出せず シーガル広場手前40
    62 千葉みなと41 検出せず シーガル広場手前41
    63 千葉みなと42 検出せず シーガル広場手前42
    64 千葉みなと43 グリホサート耐性 シーガル広場入り口遊歩道下
    65 千葉みなと44 グルホシネート耐性 港と道路の継ぎ目1 (稔性回復遺伝子検出)
    66 千葉みなと45 グリホサート耐性 港と道路の継ぎ目2
    67 千葉みなと46 検出せず 港と道路の継ぎ目3
    68 千葉みなと47 グリホサート耐性 港と道路の継ぎ目4
    69 千葉みなと48 検出せず 港と道路の継ぎ目5
    70 千葉みなと49 グリホサート耐性 港と道路の継ぎ目6
    71 千葉みなと50 グルホシネート耐性 港と道路の継ぎ目7 (雄性不稔、稔性回復検出)
    72 千葉みなと51 グルホシネート耐性 港と道路の継ぎ目8 (稔性回復遺伝子検出)
    73 千葉みなと52 グリホサート耐性 港と道路の継ぎ目9
    74 千葉みなと53 グリホサート耐性 港と道路の継ぎ目10
    75 千葉みなと54 グルホシネート耐性 港と道路の継ぎ目11 (稔性回復遺伝子検出)
    76 千葉みなと55 検出せず 千葉港運倉庫前
    77 千葉みなと56 グリホサート耐性 千葉ポートパーク法務省側入り口1
    78 千葉みなと57 グリホサート耐性 千葉ポートパーク法務省側入り口2
    79 千葉みなと58 グリホサート耐性 千葉ポートパーク法務省側入り口3
    80 千葉みなと59 検出せず 千葉ポートパーク法務省側入り口4
    81 千葉みなと60 検出せず 千葉ポートパーク法務省側入り口5
    82 千葉みなと61 グリホサート耐性 千葉ポートパーク法務省側入り口6
    83 千葉みなと62 グリホサート耐性 千葉ポートパーク法務省側入り口7
    84 千葉みなと63 検出せず 千葉ポートパーク法務省側入り口8
    千葉港1st 85 千葉みなと1 検出せず 黒砂水路沿い1
    86 千葉みなと2 検出せず 黒砂水路沿い2
    87 千葉みなと3 検出せず 黒砂水路沿い3
    88 千葉みなと4 検出せず 黒砂水路沿い4
    89 千葉みなと5 グリホサート耐性 法務省向かい
    90 千葉みなと6 検出せず 日興海陸運(株)1
    91 千葉みなと7 検出せず 日興海陸運(株)2
    92 千葉みなと8 グルホシネート耐性 シーガル広場手前1 (雄性不稔、稔性回復検出)
    93 千葉みなと9 検出せず シーガル広場手前2
    94 千葉みなと10 グリホサート耐性 シーガル広場手前3
    95 千葉みなと11 検出せず 山崎製パン従業員駐車場前1
    96 千葉みなと12 検出せず 山崎製パン従業員駐車場前2
    97 千葉みなと13 検出せず 黒砂水路沿い5
    名古屋港 98 名古屋港1 検出せず 中央倉庫前1
    99 名古屋港2 グリホサート耐性 中央倉庫前2
    100 名古屋港3 検出せず 県道1
    101 名古屋港4 検出せず 県道2
    四日市港 102 四日市港1 検出せず 四日市海運前
    103 四日市港2 検出せず 港湾合同庁舎前
    104 四日市港3 検出せず 国土交通省四日市港湾事務所前1
    105 四日市港4 検出せず 国土交通省四日市港湾事務所前2
    106 四日市港5 検出せず 国土交通省四日市港湾事務所前3
    107 四日市港6 検出せず 国土交通省四日市港湾事務所前4
    108 四日市港7 検出せず 国土交通省四日市港湾事務所前5
    109 四日市港8 グリホサート耐性 国土交通省四日市港湾事務所前6
    110 四日市港9 グリホサート耐性 国土交通省四日市港湾事務所前7
    111 四日市港10 グリホサート耐性 国土交通省四日市港湾事務所前8
    112 四日市港11 検出せず 埠頭ビル前1
    113 四日市港12 グルホシネート耐性 埠頭ビル前2 (雄性不稔、稔性回復検出)
    114 四日市港13 グリホサート耐性 伊勢湾倉庫前1
    115 四日市港14 検出せず 四港サイロ直下海上保安庁舎入り口
    116 四日市港15 グリホサート耐性 伊勢湾倉庫前2
    117 四日市港16 グリホサート耐性 コンベア下1
    118 四日市港17 グリホサート耐性 コンベア下2
    119 四日市港18 検出せず コンベア下3
    122 四日市港19 検出せず 日本トランスシティ脇1
    121 四日市港20 検出せず 日本トランスシティ脇2
    122 四日市港21 検出せず 日本トランスシティ脇3
    123 四日市港22 検出せず 三井倉庫前
    124 四日市港23 グリホサート耐性 千才橋
    125 四日市港24 検出せず 県道6号と国道164交差点
    126 四日市港25 検出せず 国道23号と国道164交差点
    127 四日市港26 検出せず 海上保安庁舎入り口
    128 四日市港27 グリホサート耐性 国土交通省四日市港湾事務所前9
    129 四日市国道23号1 検出せず 陸橋1
    130 四日市国道23号2 検出せず 陸橋2
    131 四日市国道23号3 検出せず ローソン先山九前
    132 四日市国道23号4 検出せず 南部浄水交差点
    133 鈴鹿大橋1 検出せず 橋上1
    134 鈴鹿大橋2 検出せず 橋上2
    135 鈴鹿大橋3 検出せず 橋上3
    136 鈴鹿大橋4 グリホサート耐性 橋上4
    137 鈴鹿大橋5 検出せず 橋上5
    138 鈴鹿大橋6 検出せず 橋上6
    139 鈴鹿大橋7 検出せず 橋上7
    140 鈴鹿大橋土手1 グリホサート耐性 鈴鹿大橋鈴鹿向き左1
    141 鈴鹿大橋土手2 グリホサート耐性 鈴鹿大橋鈴鹿向き左2
    142 鈴鹿大橋土手3 検出せず 鈴鹿大橋鈴鹿向き左3
    143 鈴鹿大橋土手4 検出せず 鈴鹿大橋鈴鹿向き左4
    144 鈴鹿大橋土手5 検出せず 鈴鹿大橋鈴鹿向き左5
    145 鈴鹿大橋土手6 グリホサート耐性 鈴鹿大橋鈴鹿向き左6
    146 鈴鹿大橋土手7 検出せず 鈴鹿大橋鈴鹿向き左7
    147 鈴鹿大橋土手8 グルホシネート耐性 鈴鹿大橋鈴鹿向き左8 (稔性回復遺伝子検出)
    148 鈴鹿大橋下 検出せず 河原

まとめと考察

茨城県鹿島港
千葉県千葉港
愛知県名古屋港
三重県四日市港
(国道23号, 鈴鹿大橋)

  • 環境省の調査で検出事例のある鹿島港のサンプルからは遺伝子組換えナタネを検出しませんでした。サンプリング地点が少ないことと、調査範囲が適当でなかったことが考えられました。このほかに、すでにいくつかの調査がおこなわれており、管理や抜き取りなどによっても数が少なくなっていた可能性が考えられました。

  • 千葉港港湾地域には遺伝子組換えナタネが生息していることがわかりました。特に千葉県シーガル広場手前を中心とした地点(シーガル広場手前、シーガル広場入り口、港と道路の継ぎ目)から採取した57検体は、40検体が遺伝子組換えナタネで、検出率70%という高い数値となりました。
  • シーガル広場手前は、松が植えられた広い歩道の地点で、2 x 10m程の地点から採取したものでした。およそ5cmから30cmに成長したナタネが集中的に自生していました。この地点のすぐ先は艀(はしけ)船がつく岸壁となっており、岸壁に繋がる道路の継ぎ目でも遺伝子組換えナタネが検出されたことから、陸揚げ時にこぼれたナタネではないかと推測されます。

  • 四日市港湾地域に生息するナタネには遺伝子組換えナタネが混ざっていることがわかりました。埠頭から倉庫に飼料などを直接運んでいるコンベア下にはナタネが生えており、採取可能な場所にあった3サンプルのうち2サンプルが遺伝子組換えナタネでした。コンベアはトンネル式におおいがされているものの、その隙間からのこぼれおちなどで遺伝子組換えナタネが自生していると考えられます。
  • 四日市港からは頻繁にトラックでナタネが運搬されており、運搬中に落ちたと考えられます。遠心力のかかるコーナーや曲がり角付近、橋や継ぎ目などの段差がある場所の先などでナタネの自生が確認できました。
  • 四日市港から鈴鹿大橋までの国道164号線から国道23号線10数kmの間には、路肩、中央分離帯やガードレール脇などにサンプリングしきれないほど点々とナタネが自生しており、三重県にある油脂会社に運搬をおこなっているトラックからナタネが落ちているのではないかと推測されました。トラックは荷台の深いタイプで、上側はフタをされていますが、その隙間からのこぼれ落ちていると予想されます。
  • 国道23号線をそれた比較的交通量の多い道路ではナタネを見つけることはできませんでした。

  • 鈴鹿大橋および、わたりきってすぐの地点にあたる鈴鹿大橋土手から遺伝子組換えナタネが検出されました。鈴鹿大橋下の河原は広い西洋カラシナの群生地となっていますが、検出地点と群生地はわずかな距離しかなく、遺伝子組換えナタネが西洋カラシナの群生地に入る可能性が高い状況にありました。
  • 特に橋上での検出があったことは、橋の上から遺伝子組換えナタネの種子がこぼれ落ちている可能性も推測されるため、すでに群生地内に遺伝子組換えの個体が入っている可能性がかなり高い状況にあると考えられました。カラシナの群生地に対して試験設計をもうけ、遺伝子組換えナタネの混入状況を把握する必要があると考えられました。

  • 遺伝子組換えナタネが自生している状況は把握されましたが、こぼれ種による発芽だけなのか、すでに繁殖サイクルを実現しているのかどうか、今後繁殖地域が広がる可能性があるかなど、継続的な調査をしかるべき機関や会社がおこなっていき、十分な情報公開をしていく必要があると考えられます。四日市港から国道23号線沿いでは、広い範囲での生息が確認されました。港だけではなく、より広い範囲での調査をおこなっていく必要性があると考えられます。
  • 法的には、「隔離ほ場試験の安全性が確認された段階で、栽培目的での栽培の安全性に関する確認がされていない遺伝子組換えナタネ(栽培目的の確認が終了しているのはRT73とRT200)」が自生しているという、現在の矛盾にどう対処するかしっかりとした議論と対策が必要だと考えられます。
  • 今回の調査では、市民グループによる抜き取り作業などが行われた地域も含まれていたにもかかわらず、遺伝子組換えナタネを採取することができました。これは一度環境中に入った植物を、効率良く除くことは大変難しいということだと思います。危機感を持って受け止め、拡散防止対策を徹底する必要があると思います。

分析終了日2005年5月26日

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