はじめに

　1998年10月、市販される麺類について残留農薬検査を実施しました。これまで、農民連食品分析センターでは、学校給食パンなど、輸入小麦を使用する製品について調査をおこなってきました。その結果、多くの製品からポストハーベスト農薬の痕跡を確認することができました。この調査は、おなじ輸入小麦をベースに製造される市販麺類において、どのような検出傾向があるかを示すものです。

• 分析終了日は1998年10月となっています。
• GC法による有機リン系残留農薬一斉分析を実施しました。
• カップラーメンの場合、検査対象としたのは麺部分のみで、薬味、スープは含まれていません。
  

結果

　以下の9検体中、7検体から有機リン系殺虫剤が検出されました。

• クロルピリホスメチル、マラチオン、フェニトロチオンは、一般的な有機リン系殺虫剤として使用される成分です。

補足

• 麺は主に小麦で作られます。国産小麦は需要が高いにも関わらず、輸入小麦の価格差が大きく、増産が難しい背景を受け、自給率7%程度となっています。
• 製造地名が商品名に反映されているような製品でも、原材料は輸入小麦を利用していることがわかります。
• 麺類の生産に用いられる小麦の原材料として、多くの製造業者は輸入小麦を使用しています。このような製品の場合、上記データにあるように、製品はポストハーベスト農薬が残留している場合が目立つようです。
  

より詳しく情報を知りたいときは

　まず以下までお電話をください。

農民連食品分析センター
TEL：03-5926-5131
FAX：03-3959-5660
Email power8@nouminren.ne.jp