第5話

どしゃ降りの中で稲刈り

 

 

 いよいよ私たちの田んぼも稲刈りになりました。しかし今日(9月27日)はどしゃ降りに雨。まわりの田んぼはすっかり終わっているし、悩んだあげく手刈りでできるところまで収穫することにしました。

    50年前の稲わらで

 教えてくれるのは船橋農民組合の飯島幸三郎さんです。刈り取った稲は、畑で使うトンネルの骨で架がけ。縛る稲わらはなんと50年もの、飯島さんのお母さんの嫁入り道具だと聞いて一同びっくり。
 ザク、ザクという感触が気持ちよくてはじめは勢いがあったのに、しだいに腰が・・・。作業能率が悪くなり、結局2.5アールしかできませんでした。「天日干しの米はうまいといわれるが科学的根拠はない」「太陽の味がするんだよ」とか話しながらの作業。

    「よくぞ育った・・・」

 それにしても、この田んぼはいったいどれくらいの収穫があるのでしょう。雨にも負けず、台風にも倒伏しなかった稲。二週間前には小さかった米粒は、いくらか登熟が進んだようです。
 思い返せば、5月の連休明けの田植え以降、四回の除草とスズメ避けの作業だけ、除草剤はふらず、肥料も化成肥料の元肥のみ、水管理もいい加減。それでも穂をたれている稲に「来年はもっと立派に育ててやるからな・・・」と声をかけたくなるような思いがしました。
 さて、今回は6分の1しか枯れなかったので、残りの稲刈りと今日刈った分の脱穀は次回。その後、乾燥と籾すりとまだ続くのです。

 

(二瓶)
新聞「農民」1998/10/12

back

 

 

 

Copyright(C) 1998 Noumin_Ren All rights reserved.

このページはnamahageことhattaによって運営・作成されております。