遺伝子組換えナタネ生えてませんか?
このページは、遺伝子組換えナタネ調査隊の「お出かけレポート」を紹介していくページです。生息調査参加者さんらへの連絡や結果の報告もこちらで行う予定です。
管理は農民連食品分析センターのナタネ調査隊がえっちらおっちらやっております。楽しい報告をお寄せください。
あなたも参加しませんか?-申込の仕方-
あなたの身の回りにあるナタネも検査してみませんか。一回分の検査キットは1200円がかかります。お振込確認後、簡易検査キットをお送りします。氏名、住所、電話番号、あればメールアドレスを記入してお知らせください。電話、FAX、郵便またはメールでお受けしております。
遺伝子組換えナタネって何?
特定の除草剤をかけても枯れないように、遺伝子操作で除草剤耐性遺伝子を組み込んだナタネです。大きく分けるとラウンドアップ系とバスタ系があります。現在、日本には安全審査の終了した15品種が輸入されていることになっています。
ナタネ調査ビデオ
2006、2007年におこなったナタネ調査の様子をビデオにまとめました。港周辺における遺伝子組換えナタネの自生状況が、記録されています。
Jul 27, 2011
2011遺伝子組換えナタネ調査マップ
Jul 20, 2011
奇形のナタネについて
放射性物質汚染による農作物への影響が毎日、ニュースを賑わわせています。 ニュースの数としては少ないのすが、汚染による自然界への影響などもじわりじわりと起きているのではないかと、心配がされています。
そうした話題の一つに、奇形のナタネが福島で見つかったというものがありました。 放射性物質との直接の因果関係を結ぶ訳ではありませんが、仮にその影響で奇形が発生していたらどうしようという内容の話題となってい多くの方が話されていたと思います。
今回見つかった個体について私も相談を受けました。 かつて、私たちの施設では、テレビ朝日で放送された「奇形タンポポ」について共同調査をおこなってきました。その時、おぼえたことを、もやっとした記憶程度でしかありませんが、簡単にまとめておこうと思います(正確な内容は玉川さんの本を読んでください)。
植物奇形は国内には系統だってまとめられたデータが少なく、その原因はよくわかっていない分野の一つのようです。タンポポなどの場合、帯のように茎が巨大化、変形してしまうことから「帯化」などと呼ばれています。今回見つかったナタネもこうした植物奇形の一つと考えられます。
テレビ朝日さんと、奇形タンポポの共同調査をおこなったのは2000年初め頃でした。スタートは、北海道にマイホームを買われた方がいたのですが、その家族が化学物質過敏症になり、それと同じくして、庭にたくさんの奇形タンポポが見つかるようになった、というものでした。
こちらで、その庭の土壌を検査したところ、リン酸トリスという物質が検出され、これがその原因物質ではないかと推測がされました。リン酸トリスについては、その後、専門の先生の手で、誘発物質になるか、検証されたのですが、その結果は「白」であったようです。
その後、奇形タンポポについて、遺伝の分野から研究をされた先生の話では、奇形を起こしたタンポポは、そのほとんどがセイヨウタンポポとニホンタンポポが交雑することでできた雑種が、戻り交配をした個体であることがわかったとのことでした。そうした個体は、環境影響に弱い特徴があるなどで、化学物質の影響などを受けやすくなり、帯化しやすいのではないかと考察をされていたように思います。
結局のところ原因はよくわかってはいません。
今回の奇形ナタネについてです。 これまで遺伝子組換えナタネの自生調査をしてきたなかで、数個体ほど、同様の奇形を発生しているものに出会ったことがあります。そうした経緯からも、放射性物質のみが原因で起きる現象ではないと考えられます。 写真の個体は、2009年4月29日に、私の家庭菜園で見つかった個体を記録したものです。今回話題になっている個体と同様の奇形を発生しているのがわかります。
帯化を起こす原因はいろいろあるといわれています。 何らかの化学物質、病気、虫により傷を付けられたところから侵入した病害、ウイルス、代謝異常などが考えられているようです。先に挙げたように、外的要因に過敏な個体であれば、放射性物質などもあるかもしれません。今後の研究が待たれる分野です。
Dec 28, 2010
遺伝子組換えナタネ生息調査調査報告2010
本年度の遺伝子組換えナタネ生息調査報告2010レポートを公開しました。
農民連食品分析センターの遺伝子組換えナタネ調査隊と一般調査隊の皆さんからいただいたデータを集計したものです(生協さんや他の調査グループの分は含まれていません)。
2010年は合計86個体を採取し、58個体の遺伝子組換えのナタネの自生を確認しました。
今年の調査でも、例年同様、輸入実績のある港では、遺伝子組換えナタネの検出が認められています。各地域の全体的な傾向はそれほど変わっていないといえます。今回印象に残ったのは、これまで1度も検出のなかった岡山県水島港での組み換え個体が見つかったことでした。製造管理などがしっかりとおこなわれていると考えられていた水島港のような場所でも、輸入がある限りは自生が発生しうることがわかりました。
また、PCRと簡易試験結果が一致しないナタネが5個体ほど検出されたこと、三重の河田先生のグループから預かった個体では、明らかにセイヨウアブラナではない植物から遺伝子組換え配列が検出されたことも印象的でした。
MOP5/COP10直前に、農林水産省から発表された報告書では、遺伝子組換えナタネが交雑によって広がったりする可能性が極めて低い、としてまとめられています。わたしたちが、変わった個体を見つけるようになったのはここ2,3年ほどでした。今回の農林水産省の報告は平成18年から20年にかけてを総括したもので、私達がその現象に気がつき始めた時期とは重なっていないところがあります。このような個体が見つかる現象を真剣に捉えれば、まだ農林水産省の報告を結論として、飲み込んでしまうことは早い段階であると感じさせられています。幸いにして、農林水産省は今後も継続調査を続けていく姿勢を明確にしています。私達もその可能性について、今後も調査をする必要があると考えています。
より詳細な分析結果リストなどをまとめたページは後日公開の予定です。
Nov 12, 2010
MOP5/COP10
COP10 AICHI-NAGOYAで採択された議定書などについてすこしメモしておきたいと思います。
まずはMOP5のほうからのんびりと。
COP/MOP5(Meeting of the Parties 5 /カルタヘナ議定書第五回締約国会合)
2010年10月11日から10年15日にかけて開催された会合。「名古屋・クアラルンプール補足議定書」が採択された。
- 輸入された遺伝子組み換え作物(LMO)が、生態系に「損害」を与えた場合、その「責任」の明確化と「救済」のためのルールを定めた。
- 損害発生時は締約国の「政府」が責任事業者を特定し、(?)が原状回復や賠償を求める。
- 損害は、被害者が十分な救済を受けられ、原状回復がおこなわれるよう保険や基金を用意する仕組みを定めた.
- 補償は事業者が損害をまかなえない場合も考えられるため、政府が代執行することも定め、救済することの確実性をも担保しているといえる。
- 損害として想定されるものには「人の健康」も含むとした。(現行のカルタヘナ国内法では人の健康は対象に含まれない)
- 対象となる物質として、LMO本体のほかに、その生成物も含む。
- 日本は来秋以降批准に取り組む。
- 補足議定書は40カ国・地域が批准後、90日後に発行。
Oct 08, 2010
2010遺伝子組換えナタネ調査マップ
2010年におこなった遺伝子組換えナタネ調査マップを公開しました。
調査は3月から6月にかけて行われた静岡県清水港(100322)、千葉県千葉中央港(10413)、福岡県博多港(100429)、岡山県水島港(100430)、岡山県宇野港(100501)、兵庫県神戸港(100501)、愛知県名古屋港(100502)、三重県四日市港(100504)、神奈川県横浜港(100603)、東京都東京港(100603)について、採取地点、分析結果、個体の特徴などを入力したものです。
各地域ファイルは個別にダウンロードできるようになっていますが、面倒な場合は2010全地域マップ一括ダウンロードをご利用ください。
GoogleEarth用kmzファイル
静岡県清水港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
千葉県千葉中央港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
福岡県博多港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
岡山県水島港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
岡山県宇野港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
兵庫県神戸港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
愛知県名古屋港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
三重県四日市港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
神奈川県横浜港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
東京都大井埠頭周辺GMナタネ検出地点マップ2010
2010全地域マップ一括ダウンロード
GoogleMapで表示
静岡県清水港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
千葉県千葉中央港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
福岡県博多港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
岡山県水島港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
岡山県宇野港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
兵庫県神戸港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
愛知県名古屋港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
三重県四日市港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
神奈川県横浜港周辺GMナタネ検出地点マップ2010
東京都大井埠頭周辺GMナタネ検出地点マップ2010
GoogleMap版はクリックすればそのまま地図が表示されます。Google Earthをお使いの方は、上記のリンクからKMZファイルをダウンロードしてください。ダウンロード完了後、ダブルクリックするとGoogle Earthに調査ルート、検出地点、結果などが追加表示されます。Google EarthはGoogleさんから無料ダウンロードできます。
青色のピンは普通のアブラナ科植物、緑色のピンはグリホサート系遺伝子組換えナタネ、紫色のピンはグルホシネート系遺伝子組換えナタネです。今回から要注意個体として赤色のピンを追加しました。
Oct 07, 2010
2010年東京港周辺調査
6月3日おこなった東京港(大井埠頭)周辺の調査です。横浜港の帰りに寄り道する形で入りました。
5月11日に記事に書いたナタネの輸入量-財務省貿易統計2009年-にあるように、東京港でも少ないながら定期的にナタネの輸入が記録されています。おそらく種子販売用として輸入されているものではないかと考えられますが、万が一も考え、調査に入ることにしました。 調査はおもに大井埠頭の穀物倉庫周辺となっています。実際ナタネがどこから輸入されているのかはわかっていないため、この場所の調査が適正かどうかはわかりませんが、今回の調査ではこの周辺でのナタネの自生を確認することはできませんでした。
平日の東京港内は大変混雑しており、調査が難航することもわかりました。物流に関わるトラックが大量に走っており、車を自由に調査することが難しいこと、また、他地域の港湾に比べ、警備などが厳しい雰囲気を感じました。次回は平日をさけた調査に入ることが望ましいと思えます。
2010年度分の検査結果は後日公開の予定です。
2010年横浜港周辺調査
6月3日におこなった横浜港の調査です。横浜港は、例年、採取個体数は少ないものの、高い頻度で遺伝子組換えナタネが検出される地域です。おもに磯子区を中心に検出が認められており、この地域にある搾油工場経由でこぼれ落ちているものか、過去にこぼれ落ちた種の子供に当たる世代がライフサイクルを獲得し、ささやかながら自生を続けている、などが予想されています。
今回の調査では4個体が採取され、このうち二個体がグリホサート耐性のナタネ、二個体がグルホシネート耐性のナタネであることがわかりました。
採取地と結果を示すマップは後日公開の予定です。
2010年四日市港周辺調査
5月4日、四日市港から運搬路に当たる国道23号線および搾油会社さんまでを調査しました。四日市港は例年かなりの検出が認められる地域ですが、今年は22個体を採取し、このうち15個体が遺伝子組換えナタネであることが確認されています。
今回は、麦畑のなかに自生している複数の個体を確認しました。畑に立ち入ることはできないため、それらの個体が遺伝子組換えかどうかは確認できませんでしたが、条件的に可能性は高いといえます。仮にこの個体の種子が、麦に混ざって収穫され、選別機通過後、麦と異物に別けられた際に、異物に入ったナタネ種子を農家がどう処理するのかによって思いがけない場所に遺伝子組み換えナタネの群落が発生してしまう可能性と風評被害などについて危惧しています。
採取地と結果を示すマップは後日公開の予定です。
Oct 05, 2010
2010年名古屋港周辺調査
5月2日、長期遠征もいよいよ後半。講演を頼まれた岐阜に向かう途中、名古屋に寄り道です。
調査地点は、潮見埠頭と北浜町の2地点でした。例年、潮見埠頭周辺では遺伝子組換えナタネが検出されますが、今年は採取した6個体が全て陰性となりました。確認できる個体数も減っているようです。
一方、北浜町側では、遺伝子組換えナタネの検出が増えている傾向があります。採取された11個体のうち、9個体が遺伝子組換えナタネとなっています。北浜町の穀物運搬トラックを追跡したところ、汐見埠頭の飼料会社と北浜町のサイロ間、およそ15kmをピストン運送しているルートが存在することを確認しました。この輸送路のほとんどが自動車専用道のため採取などの調査ができていませんが、セイヨウアブラナが多数自生していることを目視で確認しています。このルートは今後の課題といえます。
採取地と結果を示すマップは後日公開の予定です。
Oct 04, 2010
2010年兵庫県神戸港周辺調査
5月1日、深江浜および住吉浜での調査をおこないました。
今年は採取できた個体数が少なく2個体となりました。このうち住吉浜で採取された1個体が遺伝子組換えナタネ(グリホサート耐性)であることが確認されました。検出地点は、大手運送会社さんの近くで、そのトラックからのこぼれ落ちと予想しています。
また、今回、見かけた穀物運搬トラックを追跡したところ、住吉浜から大阪まで、高速道路を利用する穀物運搬ルートがあることを確認しました。しかし、このルート沿いでの自生は確認できておらず、荷種はナタネではないと予想しています。
採取地と結果を示すマップは後日公開の予定です。
Jul 08, 2010
【社会】遺伝子組み換え、雑草にも イヌガラシが交雑か
7月3日、開催されたシンポジウムで遺伝子組換えナタネとイヌガラシの交雑が起きていることが報告されていました。中日新聞の社会面でも報道されていますので、紹介しておきます。
【社会】遺伝子組み換え、雑草にも イヌガラシが交雑か
2010年7月4日 朝刊
GMナタネとイヌガラシの交雑とみられる植物=三重県内で(河田昌東講師提供)
三重県鈴鹿市周辺の国道23号沿いに遺伝子組み換え(GM)ナタネが自生している問題で、GMナタネとアブラナ科の「イヌガラシ」が交雑したとみられる植物が発見された。GMナタネと同様、除草剤への耐性がある。調査した市民団体は、10月に名古屋市で開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で結果を報告する。
COP10の開会まで100日前となる3日、市民団体が名古屋市で開いたシンポジウムで、「遺伝子組み換え食品を考える中部の会」の河田昌東(まさはる)四日市大非常勤講師が明らかにした。
栽培植物との交雑の報告はこれまでもあるが、イヌガラシのようなどこにでも生えている雑草との交雑はなかったといい、河田講師は「GM化が一気に広がる恐れがある。生物多様性の危機は深刻だ」と警告した。
6月中、下旬に三重県四日市市から津市にかけて行った調査で、高さ30〜50センチの計12本について遺伝子の塩基配列を調べるPCR検査をしたところ、広く普及している除草剤への耐性が確認された。
全体的な姿が周辺にも多いイヌガラシに似ており、国立環境研究所(茨城県つくば市)に特定を依頼した。10月までに結果が出る見込み。
GMナタネは、製油用にカナダなどから四日市港に輸入されており、工場に運ぶ途中にこぼれ落ちたとみられる。同会は2004年に調査を始め、道路で発芽したGMナタネや、在来ナタネとの交雑種の抜き取りを続けている。昨年末にはブロッコリーとの交雑種も見つけた。
COP10は、輸入されたGM作物が他国の生物多様性や経済に影響を与えた場合、誰がどう補償するのかも主要なテーマ。この日のシンポでは、種子メーカーや販売業者にも責任を求め、故意や過失がなくても賠償責任を負うべきだとの提言が発表された。
私はシンポジウムには参加できませんでしたが、COP10に向けての私達が向き合っている課題を浮き彫りにするものになり、このシンポジウムは大変有意義なものであったと思います。新聞記事によると、課題の個体は、国立環境研究所に特定作業について受け渡しが無事整ったようですので、こちらでご協力させていただいた情報もすこし追記しておきます。
河田先生からプレ確認試験として疑いのある個体をお預かりさせていただいておりました。簡易試験でラウンドアップ耐性を示すものが1個体、ラウンドアップおよびバスタ耐性を示すものが1個体、バスタ耐性を示すものが1個体、比較対象として陰性の個体が1個体でした。いずれも外観はイヌガラシのように見えます。これら個体は、四日市などではごく普通に、遺伝子組換えナタネの個体と混ざって道ばたに生えていますので見慣れた植物です。
これらの個体について、PCR法による試験を行ってみました。増幅対象にしたのは、
通常判定試験
・ナタネ固有タンパク配列遺伝子(Rubisco PCR反応確認用)
・組換え遺伝子(EPSPS グリホサート系除草剤耐性ナタネ検知用)
・組換え遺伝子(bar グルホシネート系除草剤耐性ナタネ検知用)
・組換え遺伝子(グリホサート系除草剤耐性ナタネ確認用)
・組換え遺伝子(グルホシネート系除草剤耐性ナタネ確認用)
補足試験
・組換え遺伝子(EPSPS_type34 グリホサート系除草剤耐性ナタネ検知用)
・組換え遺伝子(GOX グリホサート系除草剤耐性ナタネ検知用)
・組換え遺伝子(FMV グリホサート系除草剤耐性ナタネ検知用)
でした。 試験の結果、3つめの陰性試料以外は、ほぼ簡易試験と同じ結果となり、イヌガラシ中にそれぞれの耐性を持つ遺伝子が検出されることが確認されました。
なにより興味深いのは2つめの個体です。これは簡易試験で両品種に陽性反応をした個体ですが、PCR法ではラウンドアップ耐性のみに陽性として判定されました。簡易試験の結果が適切でなかったのではないか、とも考えましたが、PCR法で得られたデータには、バスタ系配列の増幅結果に、予測されるバンドサイズより異なったバンドが検出されていることがわかっています。これは単にエラーバンドなのか、バスタ耐性発現配列が微妙に異なっている結果なのかはわかっていません。
今後いくつかの試験を追加しながらこちらでもデータを集めていければと考えています。
Jul 01, 2010
2010年岡山宇野港周辺調査
5月1日、宇野港での調査をおこないました。
搾油会社さんにつづく運河入口の岸壁に小型の運搬船が数隻停泊しているところでした。この運搬船に、どこかで小分けにしたナタネを積載して、ここまで運んできていると考えられます。
搾油会社さん周辺を調査しましたが、採取できた個体数は、例年同様それほど多くはなく、全部で4個体でした。このうちグリホサート耐性ナタネが1個体、グルホシネート耐性ナタネが2個体という結果になっています。
採取地と結果を示すマップは後日公開の予定です。
Jun 30, 2010
2010年岡山水島港周辺調査
長期遠征調査、二つ目は岡山県水島港です。
福岡を4月30日に出発、途中、下関港を少し見て回り、ナタネなどが見あたらないことを確認後、一気に北上、現地入りしました。日もだいぶ西に傾き、目が聞かなくなってくる時間に入り、バタバタと忙しい調査になりました。
水島港は、ナタネの輸入トン数では全国2位を誇る港ですが、これまで、ほとんどセイヨウアブラナを見かけることがありませんでした。おそらく工場に併設されたアンローダーから陸揚げされたナタネは、荷物の積み替えや輸送などが行われることなく、製品化がされているためではないかと予想しています。このスタイルは清水港の搾油工場と似ています。こうした立地条件にある工場では、拡散が起きにくいのでしょう。
今回は珍しく4個体のナタネを採取することができました。簡易試験ではこのうちの3つが遺伝子組換えナタネという結果になっています。これら個体が採取されたのは、搾油工場からわずかに西に移動した場所にある、飼料会社さん近くで、ひょっとしたら飼料会社さんからの拡散による自生ではないかと考えています。この点でも静岡の清水港に似ているといえます。
採取地と結果を示すマップは後日公開の予定です。
Jun 15, 2010
2010年福岡博多港周辺調査
今年も出かけた長期遠征調査「福岡県博多港」のレポートです。調査日は4月29日です。
4月28日、雨の東京を出発しました。走りだして間もない東名高速道路で、何度かエンジン停止のトラブルが発生して、危うくリタイヤしかけましたが、無事福岡に到着できました。
今回は、先に国道3号線を南下し、昨年採取された場所で、ふたたび遺伝子組換え個体が確認できるかの調査をおこないました。それから博多港にもどり、西日本新聞の佐藤記者と合流して、港湾内の調査をおこないました。
国道3号線沿いは例年通り、太宰府ICに近い交差点で遺伝子組換えの個体が見つかりました。港湾内の調査では、あいもからわず、たくさんのナタネが生えており、簡易試験でもその多くが遺伝子組換えナタネであることが確認されました。
この日は、アイガモ農法で有名な古野隆雄さんところにお世話になりました。ちょうどなんじゃもんじゃの木の花見会でして、そこにお邪魔しながら、集まっている皆さんと簡易試験をやりました。すりつぶして、試験紙を差し込んで、2本の線が現れると、驚きの声がでていました。この問題に、関心を持っていただけました。
夜は、研修生さんらのアパートで一泊でした。貴重な体験をした一日でした。はじめて食べた塩蛋の味を忘れません。
採取地と結果を示すマップは後日公開の予定です。
Jun 10, 2010
2010年千葉県中央港周辺調査
報告が遅れてしまっていますが、4月13日、生活クラブ生協のみなさんと千葉港の共同調査をおこないました。調査範囲は、昨年と同様で、搾油工場さんから千葉中央港の陸揚げを行っている港湾部までに続く運搬路です。私達のグループは、搾油工場さん周辺と港湾部を歩きました。
搾油工場さん周辺では、大きな個体はほとんど見かけられませんでしたが、双葉を開いたばかりの小さな個体がそこかしこで見つかりました。これはこぼれ落ち対策や抜き取りなどの作業の効果が現れているものの、運搬により、頻繁に種子のこぼれ落ちが起きていることを示すものだと思います。
私達が持ち帰った個体数は12個体でした。簡易試験ではこのうち、6個体がグリホサート耐性のナタネで、4個体がグルホシネート耐性のナタネという結果になっています。
採取地と結果を示すマップは後日公開の予定です。
遺伝子組換えナタネ生息調査調査報告2009
[覚書]ブログのデータがロストしてしまい、書き込みが消えてしまいました。改めてポストしています。
だいぶ遅くなってしまったのですが、昨年度調査分の遺伝子組換えナタネ生息調査報告2009です。
農民連食品分析センターの遺伝子組換えナタネ調査隊と一般調査隊の皆さんからいただいたデータを集計したものです(生協さんや他の調査グループの分は含まれていません)。採取数、検査数、検出数、検出地点、調査ルートなどが見られるようになっています。
2009年は合計117個体を採取し、63個体の遺伝子組換えのナタネの自生を確認しました。
今回の調査では、簡易試験法とPCR法で結果が一致しないものが目立ち、判定結果の確定に大きくてまどりました。こうした個体が確認される理由については、現在、外部検査機関にシーケンス解析を依頼してすこしずつデータを集めています。解析に必要な資金などや取りかかるための時間の確保などに苦労していますが、なにかしらの結果が集められるようにと思っています。
2010年度分の検査結果は後日公開の予定です。
May 11, 2010
ナタネの輸入量-財務省貿易統計2009年-
財務省貿易統計から2009年1月から12月までに、日本国内に輸入されたナタネの輸入量と輸入港をまとめてみました。
| 税関 | 数量(t) | 金額(1000円) |
| 東京 |
3387
|
159663
|
| 横浜(神奈川県) |
343921
|
14290495
|
| 千葉 |
313015
|
13391924
|
| 鹿島 |
162036
|
6986908
|
| 神戸 |
422126
|
17845940
|
| 宇野 |
17602
|
722633
|
| 水島 |
171594
|
7058131
|
| 大阪 |
5917
|
276662
|
| 名古屋 |
244017
|
10137420
|
| 清水 |
177798
|
7673117
|
| 四日市 |
90341
|
3692927
|
| 博多 |
120036
|
5204086
|
| 合計 |
2071790
|
87439906
|
昨年に続き、東京にナタネの陸揚げが記録されています。用途はわかっていませんが、ひょっとしたら栽培用種子の輸入ではないかとの情報がありました。搾油用ではなければ、運送方法も大きく異なると思われますので、こぼれ落ちの可能性は低いのかもしれません。
ナタネの貿易統計検索方法
財務省貿易統計のページから検索ページに進み、「統計品別税関一覧表」をクリック、輸出入の指定を「輸入」に、統計年月日の指定を行い、品目の指定欄にナタネの統計品目番号である「1205.10-000」を入力します。ちなみに数量のMTは「Metric ton」の略です。つまりトン(1000キログラム)。財務省貿易統計
Dec 14, 2009
[更新]2009遺伝子組換えナタネ調査マップver2
これまでに公開済した2009年分の遺伝子組換えナタネ調査マップを一部更新し、version2として公開しました。
分析が進展した部分と、入力ミスが確認された部分、簡易試験法とPCR法が一致しなかったサンプルの赤タグ表示、サンプル番号の追加などをおこないました。ダウンロードなどされた方は更新、差し替えなどをお願いいたします。
更新処理をおこなったマップは以下の通りです。
福岡県博多港周辺GMナタネ検出地点マップ1st
静岡県清水港周辺GMナタネ検出地点マップ
愛知県名古屋港周辺GMナタネ検出地点マップ
兵庫県神戸港周辺GMナタネ検出地点マップ
福岡県博多港周辺GMナタネ検出地点マップ2nd
三重県四日市港周辺GMナタネ検出地点マップ
細かい更新内容についてはリンク先の記述を参考にしてください。
千葉港、横浜港、岡山水島港、岡山宇野港については更新、修正はありません。
Nov 19, 2009
検査が一致しない個体の存在
2009年の調査をすすめるうち、私達は奇妙な結果が増えていることに気がつきました。 それは簡易試験と確認試験の一致しない個体が存在していることです。また感覚的にではありますが、その数が年々増えてきてていることです。
たとえば、イムノクロマト法を利用した簡易試験をおこなった際には、陰性(普通のナタネ)という結果になるにもかかわらず、PCR法を利用し、形質発現遺伝子(EPSPS, bar/PAT, GOX, promoter)および、遺伝子組換え確認領域について確認試験を行うと、これらの配列が増幅され、陽性(遺伝子組換えナタネ)という結果になる個体が存在します。
これは逆のケースもあり、簡易試験では陽性でも、確認試験を行うと、通常、遺伝子組換えナタネなら増幅されるはずの配列のセットが、一致しない個体も確認されています。
Nov 11, 2009
遺伝子組換えナタネ検出マップ-2009三重県四日市港周辺-
【09.12.14 ver2に更新】
- 試験が一致しない個体に赤タグを設定。
- サンプル番号を追記。
- 上浜町交差点01にメモを追記。
- 安古木橋02に遺伝子組み換えナタネと記載していたがこれは入力ミスのため削除し、普通のナタネに修正。
- 安古木橋と記載していたが正しくは阿古木橋だったため修正。
7月10日におこなった三重県四日市港周辺の調査マップを公開しました。Google Mapで表示させる場合は、以下のページに進んでみてください。
Google Mapで三重県四日市港周辺の検出マップを見る
Google Earthをお使いの方は、以下のリンクからKMZファイルをダウンロードしてください。ダウンロード完了後、ダブルクリックするとGoogle Earthに調査ルート、検出地点、結果などが表示されます。Google EarthはGoogleさんから無料ダウンロードできます。
三重県四日市港周辺 GMナタネ検出地点マップ-090711版ver2-
青色のピンは普通のアブラナ科植物、緑色のピンはグリホサート系遺伝子組換えナタネ、紫色のピンはグルホシネート系遺伝子組換えナタネです。今回から要注意個体として赤色のピンを追加しました。
Nov 09, 2009
2009年三重県四日市港周辺調査
2009年7月10日、四日市港周辺の調査に入りました。今年はスケジュールの都合、四日市港への調査が遅くなってしまい、七夕を過ぎてからの現地入りとなりました。
所長宅の新しい中古車(なにか間違っている気もする表現)をお借りして、7時板橋区を出発。途中、海老名SAでヒッチハイカーを乗せた後、どしゃぶりの東名道を走っての到着でした。現地の雨天が大変心配されたのですが、調査を始める頃には雨も上がり、快適な調査環境となりました。
四日市港から陸揚げされたナタネは、40km以上もの距離を陸送されています。運搬量も多いため、日本で最もこぼれ落ちと自生が広範囲で起きている場所といえます。その一方、こぼれ落ちに対する対策も積極的におこなわれており、搾油会社さん、市民グループによる定期的な抜き取り作業が効果を上げていることが確認されている場所ともいえます。
今回の調査では、この港から運搬路をなぞるように歩きましたが、抜き取り作業の効果が現れているせいか、過去の状況と比較すると、採取できるナタネの数がはっきりと減少していることがわかりました。しかし、全く見つからないというわけではなく、ところどころにナタネを発見することができ、遺伝子組換えナタネの自生を押さえるには、相当な社会負担を強いられることが想像されます。
昼過ぎから夕方までの調査で、合計22個体を採取しました。このうちグリホサート耐性のナタネが7個体、グルホシネート耐性の個体が8個体確認されました。また興味深いのは、簡易試験とPCR法の結果が異なる個体が見つかったことです。試験法に改善が必要なのか、遺伝子組換えナタネの遺伝子になにかこれまでとは違った変化のようなものが起きている個体がそんざいするのか、現時点ではわかりませんが、注意が必要な傾向であるといえます。
2011年におこなった遺伝子組換えナタネ調査マップを公開しました。
調査は3月から6月にかけて行われた千葉県千葉中央港(110411)、静岡清水港(110429)、愛知名古屋港(110501)、三重四日市港(110502)、兵庫神戸港(110503)、福岡博多港(110504)、福岡門司港(110504)、岡山水島港(110505)、岡山宇野港(110505)、神奈川横浜港(110603)について、採取地点、分析結果、個体の特徴などを入力したものです。
各地域ファイルは個別にダウンロードできるようになっていますが、面倒な場合は全地域を一つのkmzファイルにした2011遺伝子組換えナタネ検出マップセット ver.1をダウンロードしてください。
GoogleEarth用kmzファイル
千葉中央港GMナタネ検出地点マップ-110411版-
静岡清水港GMナタネ検出地点マップ-110429版-
愛知名古屋港GMナタネ検出地点マップ-110501版-
三重四日市港GMナタネ検出地点マップ-110501版-
兵庫神戸港GMナタネ検出地点マップ-110503版-
福岡博多港GMナタネ検出地点マップ-110504版-
福岡門司港GMナタネ検出地点マップ-110504版-
岡山水島港GMナタネ検出地点マップ-110505版-
岡山宇野港GMナタネ検出地点マップ-110505版-
神奈川横浜港GMナタネ検出地点マップ-110603版-
2011遺伝子組換えナタネ検出マップセット ver.1
GoogleMapで表示
遺伝子組換えナタネ千葉中央港2011
遺伝子組換えナタネ静岡清水港2011
遺伝子組換えナタネ愛知名古屋港2011
遺伝子組換えナタネ三重四日市港2011
遺伝子組換えナタネ兵庫神戸港2011
遺伝子組換えナタネ福岡博多港2011
遺伝子組換えナタネ福岡門司港2011
遺伝子組換えナタネ岡山水島港2011
遺伝子組換えナタネ岡山宇野港2011
遺伝子組換えナタネ神奈川横浜港2011
GoogleMap版はクリックすればそのまま地図が表示されます。Google Earthをお使いの方は、上記のリンクからKMZファイルをダウンロードしてください。ダウンロード完了後、ダブルクリックするとGoogle Earthに調査ルート、検出地点、結果などが追加表示されます。Google EarthはGoogleさんから無料ダウンロードできます。
青色のピンは普通のアブラナ科植物、緑色のピンはグリホサート系遺伝子組換えナタネ、紫色のピンはグルホシネート系遺伝子組換えナタネです。簡易試験とPCR法の結果が一致しない隠れ遺伝子組換え個体と考えられる要注意個体は赤色のピンとなっています。