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Apr 18, 2014

遺伝子組換えナタネ生息調査調査報告2013

ポスト @ 11:39:19 | レポート,お知らせ

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 いまさらですが,遺伝子組換えナタネ生息調査報告2013レポートを公開しました。

2013年,スケジュール的に長期遠征などが組みにくい事情(あと私が結婚したため)のなか、農民連食品分析センターの遺伝子組換えナタネ調査隊が得たデータをまとめ、解説したものです。(生協さんや他の調査グループの分は含まれていません)。

 財務省通関統計によると、2012年4月から2013年4月までに輸入された菜種(品目コード1205.10)の累計数量は、2407千トンとなっており、昨年より5万1千トンほど増加しています。内訳は、昨年とはかわり、カナダ、オーストラリア、アメリカの3国からの輸入に絞られています(昨年は少量だがフランス、ポーランド、中国があった)。割合ベースでは、カナダが97%を占めています。輸入実績が記録されているのは、東京、横浜、千葉、鹿島、神戸、宇野、水島、大阪、名古屋、清水、四日市、博多、志布志の13税関で概ね例年と変化はありません。陸揚げトン数では例年通り神戸が最も多く、横浜、名古屋、千葉、清水、鹿島、水島、博多、四日市、宇野、大阪、東京、志布志の順でほぼ変化はありません。

 農民連食品分析センターでは、統計を元に、2012年3月から5月にかけて、千葉中央港、神奈川横浜港、静岡清水港、兵庫神戸港、岡山宇野港、岡山水島港の6港について調査を実施しました。今期は調査スケジュールの調整が難しく、主要調査対象港の愛知名古屋港、三重四日市港、福岡博多港の調査を実施できていません。

 採取個体の判定は、イムノクロマト法による簡易試験とPCR法による確認試験を合わせて結果としますが、今期は、まだPCRによる確認試験の実施が終了しておらず、現状で報告されているデータは簡易試験のみの結果をまとめたものになります。

 今回の調査では、調査を実施した全ての港で調査対象に相当する個体を観察、採取することが出来ました。合計41個体を採取し、試験を実施したところ、グリホサート耐性のナタネが4個体、グルホシネート耐性のナタネが14個体となりました。

 PCRによる確認試験が実施できていないため、今期はまだ隠れ遺伝子組換えナタネが存在するかどうかについては判定できていない状況にあります。今後、試験を進めて、今年の状況について解析を進めていく計画です。

 調査全体の手応えとしては、例年通り、必ずしも輸入トン数イコール自生の多い港ではないという点です。陸送後の長距離輸送での対策が求められると思います。また行政や第三者機関が、遺伝子組み換え作物の種子やそれを原材料にした製品の運搬経路を集約管理できるようなしくみの構築がこの問題の調査に役立つと考えられます。

 この簡単な報告書とあわせて,GoogleMapやGoogleEarthに検出結果と調査ルートをプロットしたものもご覧下さいしてください(2013年調査マップ)。


遺伝子組換えナタネ生息調査報告書2013版(PDF)

遺伝子組換えナタネ生息調査調査報告2011

ポスト @ 11:27:56 | レポート,お知らせ

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 いまさらですが,遺伝子組換えナタネ生息調査報告2011レポートを公開しました。

2011年,原発事故に振り回される中,農民連食品分析センターの遺伝子組換えナタネ調査隊が動ける限りの範囲で得たデータをまとめ、解説したものです。(生協さんや他の調査グループの分は含まれていません)。

 財務省貿易統計によると、2010年1月から12月までに輸入されたナタネ関連品目の累計数量は、2344千トンとなっており、昨年より27万トンほど増加しています。その内訳は、カナダ215万トン、オーストラリア19万トン、ポーランド36トン、中国1トンで、例年通り、カナダが92%程を占めます。

 これらのナタネは、東京、横浜、千葉、鹿島、神戸、宇野、水島、大阪、名古屋、清水、四日市、博多といった12税関の管内から陸揚げされた記録が残っています。

 農民連食品分析センターでは、こうした記録を元に、2011年4月11日から6月3日にかけて、横浜港、千葉港、神戸港、宇野港、水島港、名古屋港、清水港、四日市港、博多港の9港を、さらに今年は福岡門司港を対象に加え、合計10港の調査をおこないました。採取個体の判定は、イムノクロマト法による簡易試験、PCR法による確認試験を組み合わせ、結果としました。

 今回の調査では、119個体を採取し、対象にした10港全てで遺伝子組換えナタネを検出しています。その合計数は86個体となりました。内訳は、グリホサート耐性が40個体、グルホシネート耐性が40個体でした。また今年も、簡易試験とPCR法による結果が一致しないナタネが6個体見つかっています。これらはいずれもグリホサート耐性で、簡易試験紙には陰性、またはわずかに擬陽性を示す程度にもかかわらず、PCR法では組み換え遺伝子が検出されました。

 各港湾の検出の傾向はおおむね例年通りでしたが、今回、門司港でグリホサート耐性の個体を初検出しました。博多港で小分けになったものが陸揚げされているのか、陸送されているかはわかりませんが、調査が必要と考えます。

 また今回は博多港以南の道路沿いを精力的に調査しました。これまで国道を利用して運送がおこなわれていると考えていましたが、今回、輸送とはまったく縁がない極めて細い一般道で検出がありました。この場所は、高速道路が高架になっている地点であることから、博多港は高速道路を利用した運送がおこなわれていると考えられます。

 今日、行政や第三者機関が、遺伝子組み換え作物の種子やそれを原材料にした製品の運搬経路情報の集約するまでには至っていませんが、今後、取り組みの実現を目指さなければいけないと考えさせられる結果となりました。 

 この簡単な報告書とあわせて,GoogleMapやGoogleEarthに検出結果と調査ルートをプロットしたものもご覧下さいしてください(2011年調査マップ)。


遺伝子組換えナタネ生息調査報告書2011版(PDF)

Dec 25, 2012

遺伝子組換えナタネ生息調査調査報告2012

ポスト @ 12:22:28 | レポート,お知らせ

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 本年度の遺伝子組換えナタネ生息調査報告2012レポートを公開しました。

農民連食品分析センターの遺伝子組換えナタネ調査隊のデータをまとめ、解説したものです。(生協さんや他の調査グループの分は含まれていません)。

 財務省貿易統計によると、2011年4月から2012年3月までに輸入されたナタネ関連品目の累計数量は、2356千トンとなっており、昨年より12万トンほど増加しています。その内訳は、カナダ228万トン、オーストラリア7万トン、フランス20トン、 ポーランド18トン、アメリカ18トン、中国8トンで、例年通り、カナダが9割を占めます。これらの輸入ナタネは、東京、横浜、千葉、鹿島、神戸、宇野、水島、大阪、名古屋、清水、四日市、博多といった12税関の管内から陸揚げされた記録が残っています。陸揚げトン数では神戸港が最も多く、次いで横浜、千葉、名古屋、清水、鹿島、水島、博多、四日市、宇野、大阪、東京の順となっています。

 農民連食品分析センターでは、統計を元に、2012年3月から5月にかけて、鹿島港、千葉港、名古屋港、四日市港、神戸港、宇野港、水島港、博多港の8港の調査をおこないました。放射性物質汚染による食品検査などの対応に追われているほか、長期遠征調査の際、バイクのタイヤがパンクし、調査スケジュールを大幅変更しなければならない状況などが発生し、例年おこなっている清水港と横浜港については、調査を完了できていません。

 採取個体の判定は、イムノクロマト法による簡易試験、PCR法による確認試験を組み合わせ、結果としました。

 今回の調査では、調査時間の確保が難しく、例年より少ない51個体の採取にとどまりました。遺伝子組換えナタネは個体の採取ができなかった水島港を除き、全ての港で検出をしています。内訳は、グリホサート耐性が6個体、グルホシネート耐性が15個体でした。また今年も、簡易試験とPCR法による結果が一致しないナタネが2個体見つかっています。これらはいずれもグリホサート耐性で、簡易試験紙には陰性、またはわずかに擬陽性を示す程度にもかかわらず、PCR法では組み換え遺伝子が検出されました。

 輸入トン数と自生数、検出数を比較すれば、遺伝子組換えナタネの顕著な自生が認められる場所は、必ずしも輸入トン数が多い港ではないことがわかります。自生に大きく影響しているのは輸入後、長距離輸送がおこなわれるかどうかであることがはっきりと現れています。

 行政や第三者機関が、遺伝子組み換え作物の種子や原材料にした製品の運搬経路を集約するまでには至っていませんが、そうした管理のしくみの構築が必要と考えられます。

 より詳細な分析結果リストなどをまとめたページは後日公開の予定です。


遺伝子組換えナタネ生息調査報告書2012版(PDF)