港湾地域周辺に自生する遺伝子組換えナタネの調査結果(2008)

>08/09/24更新

この調査について

  • 2008年3月から6月にかけて、農民連食品分析センターおよび一般の参加者に呼びかけを行い、グリホサート耐性ナタネおよびグルホシネート耐性ナタネの自生調査を行いました。
  • 調査地域は茨城県、千葉県、埼玉県、神奈川県、静岡県、愛知県、三重県、大阪府兵庫県、岡山県、長崎県、宮崎県、鹿児島県の13県、うち港湾地域は10港となりました。
  • 総検体数は、141検体(一般調査隊23検体、農民連食品分析センター118検体)でした。検出された遺伝子組換えナタネは48検体、このうち31検体がグリホサート耐性(RR)で、17検体がグルホシネート耐性(LL)となりました。
  • 判定は、イムノクロマト法による簡易試験後、PCR法による確認試験を行い、結果としました。調査はビデオによる記録を行いました。
  • また、調査の結果は、市民グループや各地生協の調査グループととりまとめを行い、日本全体での生息状況調査を把握できるようにしました。

遺伝子組換えナタネについて

  • 遺伝子組換えナタネにはいくつかのタイプがあります。その多くは除草剤に耐性を持つナタネで、除草剤を散布しても枯れにくよう耐性遺伝子を組み込んであります。このほかにラウリル酸生産向上タイプなどがあります。
    • Monsanto社の販売する除草剤Roundup Ready(R)(成分名:Glyphosate/グリホサート)に耐性を持つRoundup Ready(R) Canolaタイプ
    • Bayer社の販売する除草剤バスタ(R)(成分名:Glufosinate/グルホシネート)耐性をもつLiberty Link(TM) Independenceタイプの数種
    • Bayer社の販売する除草剤Buctril(R)(成分名:Bromoxinil/ブロモキシニル)に耐性を持つWester-Oxy-235タイプ

  • 除草剤耐性ナタネには、種子形成のコントロールや収量を改良する目的で、花粉を作らせない(自家受粉で種ができない)「雄性不稔遺伝子」を組み込まれているタイプ、雄性不稔遺伝子を持つ固体をふたたび稔性回復させる「稔性回復遺伝子」を組み込まれているタイプ、「雄性不稔遺伝子」および「稔性回復遺伝子」を両方持つタイプがあります。
  • 現在、日本で食品衛生法に基づく食品としての安全性に関する審査が終了している品種は以下の15品種です。(2008年7月24日現在:参考URL:農林水産省:カルタヘナ法に基づき承認・確認された遺伝子組換え生物のリスト)
    • RT73(GT73), グリホサート耐性分解
    • RT200, グリホサート耐性分解
    • MS8, グルホシネート耐性, 雄性不稔
    • RF3, グルホシネート耐性, 稔性回復
    • Topas19/2, グルホシネート耐性
    • MS8RF3, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • MS1RF1, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • MS1RF2, グルホシネート耐性, 雄性不稔, 稔性回復
    • T45, グルホシネート耐性

遺伝子組換えナタネの調査および分析法について

  • 遺伝子組換えナタネ調査隊による調査は、2008年3月27日から6月2日までの期間、神奈川県横浜港(2008.03.27)、静岡県清水港(2008.04.24)、千葉県中央港(2008.04.24)、福岡県博多港(2008.05.03)、岡山県水島港(2008.05.04)、岡山県宇野港(2008.05.04)、兵庫県神戸港(2008.05.05)、愛知県名古屋港(2008.05.06)、大阪府大阪港周辺(2008.6.26)、三重県四日市港および国道23号線(2008.6.27)におこないました。道路脇などに生えているナタネや西洋カラシナなどBrassica属と判断できる植物をサンプリングしました。昨年の調査地点に大阪府を加えた調査となっています。
  • 一般調査隊員による調査は、各地から23件の調査申込があり、茨城県、埼玉県、神奈川県、愛知県、三重県、福岡県、宮崎県、長崎県、鹿児島県、合計9県で調査が行われました。
  • 採取地点の地図は以下の通りです。
  • 試験対象とした検体数は合計141検体になります。
  • 遺伝子組換えの検査は、イムノクロマトキットとPCR法を使用しました。「イムノクロマト法」で陽性の結果となったものについて、PCR法による確認試験を行い、両結果が、陽性となったもののみを「遺伝子組換え」と判定しました。イムノクロマトキット(ラテラルフロー法)は「NEOGEN社製アグロスクリーン(R)CP4ストリップテスト大豆コーン用」によるグリホサート耐性発現タンパクCP4EPSPSとSDI製TraitコーンバルクテストLLによるグリホシネート耐性発現タンパクBar(Pat)についておこないました。
  • PCR法ではグリホサート耐性タンパク発現遺伝子CP4EPSPS、ブロモキシニル耐性タンパク発現遺伝子Oxy、グルホシネート耐性タンパク発現遺伝子bar、およびそれぞれのSpecific遺伝子の増幅の有無を確認しました。
  • イムノクロマトキットによる検査方法は別ページ記載の方法に準拠しておこないました。
  • PCR法による検査方法はJAS遺伝子組換え食品検査マニュアルに準拠するよう設計しておこないました。

分析結果

  • 試験サンプル141検体のうち48検体にて組換え遺伝子が検出されました。
  • グリホサート耐性遺伝子(CP4EPSPS)を持つタイプが31検体、グルホシネート耐性遺伝子(bar/pat)を持つタイプが17検体、オキシニル耐性を持つタイプの試験はまだ終了していません。
    港湾名
    ID
    サンプル名
    結果
    メモ
    千葉県中央港 1 01マルハン前 検出せず
    2 02マルハン前 グルホシネート耐性
    3 03マルハン前 検出せず
    4 04マルハン前 検出せず
    5 05マルハン前 グリホサート耐性
    6 06マルハン前 グリホサート耐性
    7 07マルハン前 グルホシネート耐性
    8 08マルハン前 検出せず
    9 09マルハン前 グリホサート耐性
    10 10マルハン前 グルホシネート耐性
    11 千葉サイロ入り口 グルホシネート耐性
    12 12日新製糖前 検出せず
    13 13三菱地所住宅加工センター前 グルホシネート耐性
    14 14共同防災センター先01 検出せず
    15 15共同防災センター先02 グリホサート耐性
    16 16JAF前01 検出せず
    17 17JAF前02 グリホサート耐性
    18 18住友建機前 検出せず
    19 19若松交差点 検出せず
    神奈川県横浜港(磯子)
    20 01日清オイリオ前 検出せず
    21 02日清オイリオ運河脇1 検出せず
    22 03日清オイリオ運河前03 検出せず
    23 04杉田第一料金所前 検出せず
    24 05IHI前中央分離帯 検出せず
    25 06新中原南交差点 検出せず
    26 07聖天川東交差点1 検出せず
    27 08聖天川東交差点1 検出せず
    28 09聖天川東交差点1 検出せず
    29 10聖天川東交差点1 検出せず
    30 11聖天川東交差点1 検出せず
    31 12聖天川東交差点1 検出せず
    32 13間門小入り口交差点1 検出せず
    33 14間門小入り口交差点2 検出せず
    34 15間門小入り口交差点3 検出せず
    35 16間門小入り口交差点4 検出せず
    36 17間門小入り口交差点5 検出せず
    37 18間門小入り口交差点6 検出せず
    38 19間門小入り口交差点7 検出せず
    39 20工業団地入口交差点1 検出せず
    40 21工業団地入口交差点2 検出せず
    41 22工業団地入口交差点3 検出せず
    42 22工業団地入口交差点4 検出せず
    静岡県清水港 43 01羽衣橋 検出せず
    44 02サイロコンベア下 グリホサート耐性
    45 03おがくず置き場1 グリホサート耐性
    46 04おがくず置き場2 グリホサート耐性
    47 05東陽冷蔵前防波堤 グリホサート耐性
    愛知県名古屋港 48 01伊勢湾海運前 グルホシネート耐性
    49 02北浜町入り口01 検出せず
    50 03北浜町入り口02 グリホサート耐性
    51 04北浜町入り口03 グルホシネート耐性
    52 05オイリオ入り口01 グルホシネート耐性
    53 06オイリオ入り口02 グリホサート耐性
    三重県四日市港周辺 54 01アンテナ下 グリホサート耐性
    55 02防潮扉 グルホシネート耐性
    56 03三井倉庫前01 検出せず

    簡易試験は陰性、PCR法でグリホサートに陽性(追試中)

    57 04三井倉庫前02 グリホサート耐性
    58 05計量所脇 グリホサート耐性 簡易試験は陽性、PCR法でグリホサートに陰性(追試中)
    59 06岸壁 グルホシネート耐性
    60 07松泉町交差点01 検出せず
    61 08松泉町交差点02 グリホサート耐性
    62 09鈴鹿大橋 グリホサート耐性
    63 10三重大学入口01 グルホシネート耐性
    64 11三重大学入口02 検出せず
    65 12阿古木橋01 グリホサート耐性
    66 13阿古木橋02 グリホサート耐性
    67 14イオン前01 グリホサート耐性
    68 15イオン前02 検出せず
    69 16イオン前03 検出せず
    70 17製油会社手前田んぼ脇01 グリホサート耐性
    71 18製油会社手前田んぼ脇02 グリホサート耐性
    72 19製油会社手前田んぼ脇03 検出せず
    大阪港周辺 73 01製油会社前01 検出せず
    74 02製油会社前02 検出せず
    75 03製油会社前03 検出せず
    76 04製油会社前04 検出せず
    77 05製油会社前05 検出せず
    78 06製油会社前06 検出せず
    79 07製油会社前07 検出せず
    80 08製油会社前08 検出せず
    81 09製油会社前09 検出せず
    兵庫県神戸港周辺 82 01六甲アイランドランプ下01 検出せず
    83 02六甲アイランドランプ下02 検出せず
    84 03六甲アイランドランプ下03 グリホサート耐性
    85 04六甲アイランドランプ下04 検出せず
    86 05深江浜入口の橋01 検出せず
    87 06深江浜入口の橋02 検出せず
    88 07深江浜入口の橋03 検出せず
    89 08台糖神戸工場前01 検出せず
    90 09台糖神戸工場前02 検出せず
    91 10ACR前 検出せず
    岡山県宇野港 92 01しまむら前 検出せず
    93 02宇野駅ホーム前側 検出せず
    岡山県水島港
    (検出地点地図>>)
    94 01JFEスチール水島中通り沿い 検出せず
    福岡県博多港 95 01アンローダー付近 グルホシネート耐性
    96 02箱崎埠頭株式会社サイロ入り口前 グリホサート耐性
    97 03日通前01 グリホサート耐性
    98 04日通前02 グリホサート耐性
    99 05九州郵船整備場前01 グルホシネート耐性
    100 06九州郵船整備場前02 グリホサート耐性
    101 07上組前交差点 グルホシネート耐性
    102 08アンローダー直下01 グルホシネート耐性
    103 09アンローダー直下02 グリホサート耐性
    104 10香椎かもめ大橋 グリホサート耐性
    105 11香椎アイランドブリッジ01 検出せず
    106 12香椎アイランドブリッジ02 検出せず
    107 13JR貨物前 検出せず
    108 14那の津口西 検出せず
    109 15組合飼料裏01 検出せず
    110 16組合飼料裏02 検出せず
    111 17組合飼料裏03 検出せず
    112 18上組(三菱倉庫前)01 検出せず
    113 19上組(三菱倉庫前)02 検出せず
    114 20月隈ICヤンマー前 グリホサート耐性
    115 21星ヶ丘交差点 グリホサート耐性
    116 22梅香苑前 検出せず
    117 23御笠川6丁目交差点01 グルホシネート耐性
    118 23御笠川6丁目交差点02 検出せず
    茨城県県内 119 常総市小貝川堤防1 検出せず
    120 常総市小貝川堤防2 検出せず
    神奈川県県内 121 相模原市相武台団地脇の生産緑地 検出せず
    122 相模原市座間キャンプ北口ゲート通りの脇 検出せず
    123 相模原市座間キャンプ近くの畑脇 検出せず
    124 三浦市初声三戸の釣り場近く 検出せず
    埼玉県県内 125 秩父市黒谷地区 検出せず
    愛知県県内 126 安城市碧海堀内駅となり水田 検出せず
    三重県県内 127 松阪市嬉野川原木造町 検出せず
    128 松阪市嬉野川原木造町 グリホサート耐性 未PCR
    129 津市久居庄田町 検出せず
    130 鈴鹿市江島町 検出せず
    131 鈴鹿市林崎町 グルホシネート耐性 未PCR
    132 鈴鹿市下箕田町 検出せず
    133 鈴鹿市上箕田町 検出せず
    134 鈴鹿市土師町 グリホサート耐性 未PCR
    135 津市納所町 検出せず
    福岡県県内 136 遠賀郡水巻町の遠賀川の河川敷 検出せず
    宮崎県県内 137 都城市上長飯町福島池西側 検出せず
    長崎県県内 138 島原市有明町湯江甲その1 検出せず
    139 島原市有明町湯江甲その2 検出せず
    140 佐世保市潜木町の道路脇 検出せず
    鹿児島県県内 141 鹿屋市寿4丁目付近 検出せず

表1 採取地点ごとの結果と遺伝子組換えのタイプ

図1 調査地点と採取、検出数


(クリックで拡大)


採取地点ごとの遺伝子組換え検出数

地点名 採取数 グリホサート耐性(RR) グルホシネート耐性(LL) オキシニル耐性(OXY) 検出率(%)
千葉県中央港
19
5
5
-
52
神奈川県横浜港
23
0
0
-
0
神奈川県横浜港
23
0
0
-
0
静岡県清水港
5
4
0
-
80
愛知県名古屋港
6
2
3
-
83
愛知県県内
1
0
0
-
0
三重県四日市港
19
10
3
-
68
大阪港周辺
9
0
0
-
0
兵庫県神戸港
10
1
0
-
10
岡山県宇野港
2
0
0
-
0
岡山県水島港
1
0
0
-
0
福岡県博多港
24
7
5
-
50
茨城県県内
2
0
0
-
0
埼玉県内
1
0
0
-
0
神奈川県県内
4
0
0
-
0
愛知県県内
1
0
0
-
0
三重県県内
9
2
1
-
33
福岡県県内
1
0
0
-
0
宮崎県県内
1
0
0
-
0
長崎県県内
3
0
0
-
0
鹿児島県県内
1
0
0
-
0
合計
141
31
17
0
-

表2 採取地点ごとの遺伝子組換え検出数

調査地点の特徴

千葉港中央港

協同抜き取り作業が行われている地域の一つで、クリーンな結果となりました。調査地域は、千葉中央港周辺、内陸の搾油会社さん周辺、新港周辺、船橋方面への国道などでした。合計19本を採取し、10本が組換え体でした。
例年通りパチンコ屋さん前の中央分離帯で多数確認されました。中央分離帯は、雑草地からセメントになっていましたが、それでも隙間から芽を吹いていました。
今まで検出例の無かった新港でも、遺伝子組換えナタネが見つかっています。こちら側には搾油工場さん(オイルミルズさん)がありますので、そこからのこぼれ落ちが予想されます。


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神奈川県横浜港

横浜みなみ生活協同組合さんらとの共同調査でした。調査範囲は磯子駅から南に新杉田、南部市場まで、北へは本牧ふ頭までおこないました。道ばたや中央分離帯から合計で23個体を採取しました。
簡易試験を行ったところ、今回の調査では組み換え体は見つかりませんでした。昨年、8個体の遺伝子組換えナタネが検出されていたことから、もしやという思いもあったのですが、杞憂でした。こぼれ落ち対策が効果を上げているか、外部運搬などがおこなわれなくなったかなどが考えられます。


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静岡県清水港

飼料会社さんと搾油会社さんの両方に近い場所で見つかっています。飼料会社さんに近い地点では、コンベアの下などで検出がありました。搾油会社さんに近いところでは、専用船着き場と同じラインの防波堤沿いで検出がありました。波打ち際の場所で、荷下ろし時に風または波にのって打ち上げられたたりされてこの場所で発芽したことが予想されました。道路沿いでの検出は少なく、運搬時の対策がおこなわれていることを予想させる結果となりました。


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愛知県名古屋港

潮見埠頭と北浜町の2地点を調査しました。潮見埠頭周辺は以前までに比べ、自生している個体は少なくなっていました。対策などがとられていることが予想されましたが、それでも、搾油会社さんに近い場所で遺伝子組換えナタネが検出されています。
また去年初めて検出があり、要調査ポイントとしていた北浜町エリアでも調査をおこないました。時間の都合、綿密な調査をおこなうことができませんでしたが、昨年と同じ場所で組み換え体が見つかっています。検出場所はバイパスへ繋がる交差点でした。この結果に基づき、ナタネが北浜町で陸揚げされ、北浜町から搬出されているのか、またはどこか別の場所で陸揚げされたものが北浜町に持ち込まれているのかを確認する必要があります。


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三重県四日市港

港から搾油工場さんまでを調査しました。6月の調査でしたが、ナタネをあちこちで確認しました。19検体のナタネを採取し、13検体から組み換え体が見つかりました。国道23号線での拡散が心配されていますが、場所によっては以前に比べナタネが見かけられなくなっている傾向があり、抜き取り作業によって、かなりの効果が得られることがわかりました。これだけの効果を上げるためには、大変な労力が私達の社会に求められていることが感じられました。


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大阪港周辺

大阪港周辺
初めての調査になりました。大阪港はナタネの陸揚げ実績が記録されており、大阪港から飼料会社、搾油工場などで利用されていると考えられます。港周辺で予想される利用先は3,4カ所ほどが考えられましたが、今回は、ナタネの搾油が明確な工場さんと考えられる内陸部にある場所までの、幹線道路沿い、工場周辺の調査をおこないました。
工場周辺で数個体のナタネを見つけましたが、結果はいずれも陰性となりました。
大阪港での正確な陸揚げ地点(アンローダー設置場所)や運送を担当している会社さん、その運送先などをより詳細に把握し、次回の調査はそのルートに沿っておこなう必要があります。


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兵庫県神戸港

時間の都合、地域を狭めざるおえず、神戸港住吉浜(新港東埠頭)、深江浜地区での調査になりました。
例年、深江浜地区での検出が目立つのですが、今回はゼロ件となりました。しかしその一方で、住吉地区で初めて検出がありました。場所は港関係の運送をおこなう会社さんのすぐ近くでした。ランプになっている道路沿いに群落があり、そのうち1個体が遺伝子組換えなたであることが確認されました。運送会社さんがナタネを運んでいるかは確認できていません。


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岡山県水島港

通関統計によると、水島港におけるナタネの陸揚げは多く、同県の宇野港の7倍ほどとなっています。しかし、水島港は、ナタネの自生自体を見つけることのない地域という特徴があります。理由はよくわかっていませんが、陸揚げ実績がある地域で、これほどナタネの自生が少ない場所はまれであることから、仮になにか効果的な独自の対策などがおこなわれているとすれば、その対策について大変興味があるといえます。
今回の調査では、唯一JFEさん沿いの歩道で一本だけセイヨウナタネを発見し、採取しました。まさか、と思いましたが、判定は陰性でした。


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岡山県宇野港

宇野港は、昨年8個体中6個体が遺伝子組換えナタネという結果が記録されたほか、港湾地域から3km程離れたところでも検出のあった重点調査地域となっていました。今年は昨年検出があった場所や、搾油会社さん周辺などを調査したところ、2個体のセイヨウナタネを採取しました。結果は陰性でした。セイヨウカラシナが群生している場所が見かけられた以外は、確認できる個体数が少なくクリーンナップ作戦などがおこなわれているのかもしれないと考えられました。


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福岡県博多港

昨年、撮影をした場所周辺は、丁寧な抜き取り作業が伺える状態となっており、対策が進められていることが確認できました。しかし、絶対的なこぼれ落ち量が多いようで、港湾内を歩くと、あちこちで自生が見かけられ、遺伝子組換えナタネが検出されました。
昨年同様、博多港から10kmほど離れた場所にあたる、「太宰府IC」付近で検出があったこと、またさらにその先の地点でも検出がありました。いずれも国道3号線沿いで、なぜこれだけ離れた地点で検出が認められるのかについて、今後の調査が必要と考えられます。


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分析終了日2008年8月5日

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